スーパーマーケット市場の冷え込みが続いている。
日本チェーンストア協会は2月23日、イトーヨーカドーやイオンをはじめ全国のスーパーマーケット60社9374店を対象とした2015年1月の売り上げデータを発表した。平年と比べて全国的に平均気温が高く、衣料品の冬物商品が苦戦したことなどから、既存店の総販売額は前年同月比で10カ月連続のマイナスとなった。
1月の総販売額は1兆1053億1092万円で前月比15.3%減、前年同月比で既存店については1.7%減だった。これで2014年4月から10カ月連続のマイナスと落ち込んでいる。日本チェーンストア協会によると、最たる原因は「消費税の増税」(広報部)としている。一方で、野菜や肉などの食料品は前年同月比で0.9%増と好調に推移しており、商品別では唯一のプラスだった。
今後の販売増に向けて好材料はあるのか。同広報部は「企業の賃金アップで消費者の所得が増えることに期待している」とコメントした。
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