ニュース
「再開発で世界からもっと注目される“SHIBUYA”に」――東急電鉄・野本社長:3カ年経営計画(2/2 ページ)
2020年の東京五輪、2022年の創立100周年に向けて、東急電鉄が事業拡大を加速している。その取り組みを具体的に示す新たな中期3カ年経営計画が発表された。
ダイナミックな組織改編
ライフスタイル面では、新規参入する電力小売事業を加えた各種の「家ナカサービス」を組み合わせて、顧客が便利かつお得に利用できるようにする。また、ポイントサービスである「TOKYUポイント」にさまざまな新サービスを導入するという。
そのほか、東急百貨店や東急ストアなどグループ各社のリテール事業を束ねる「リテール事業部」を2015年4月1日付けで新設し、「1つの東急」(野本氏)として競争力を高める。
ホテル事業ではブランドを再編し、従来の「東急ホテル」「エクセルホテル東急」「東急イン」「東急リゾート」「ホテル東急ビズフォート」という5つのホテルブランドを、東急ホテル、エクセルホテル東急と、新設する「東急REIホテル」の3つにする。
増加し続ける訪日外国人を東急グループのホテルや商業施設などに送客するインバウンドへの取り組みや、タイでの百貨店事業、ベトナムでの都市開発事業など海外でのビジネス展開も強化する。
「この3年間は将来の大きな飛躍に向け、さまざまな仕込みを行う重要な期間。プロジェクトを着実に進めるなど、やるべきことをしっかりやりたい」と野本氏は力を込めた。
関連記事
- 渋谷―羽田アクセス線対決! 東急が「蒲蒲線」に前向きになった理由
「蒲蒲線」が、やっと動き出しそうだ。2014年9月、東急電鉄が国土交通省で開催された会議で「蒲蒲線」に言及した。構想発表から14年間も停滞していたのに、なぜ東急電鉄は「蒲蒲線」に前向きになったのか。その理由は……。 - 鉄道と街はどのように変化するのか――渋谷と大阪に注目する
渋谷駅と大阪駅の周辺が変化しつつある。両駅とも駅前再開発が進んでいて、今後も商業施設やホテル、オフィスビルなどが建ち並ぶ予定だ。しかしこうした開発は、果たして「成功」と呼べるのだろうか。 - ちょい上の「ホテル東急ビズフォート」――成算はどこに?
不況の影響を受け、ちまたには低価格商品があふれんばかり。100円台のハンバーガーや1000円を切るジーンズなどが注目を浴びているが、“ちょっと上の消費の兆し”が出ているのも確か。今回は宿泊料金がやや高めのビジネスホテル――「ホテル東急ビズフォート」を紹介しよう。 - 「普段と同じ」をさりげなく 東急多摩川線の「キヤノンダイヤ」が見事
この夏、東急電鉄が興味深い施策を行った。7月7日から9月26日まで、平日早朝に東急多摩川線と池上線で増発した。その理由は意外にもキヤノンが関係していたらしい。調べてみたら、これはなかなか粋な施策だった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.