「Yahoo!予約 飲食店」と「トレタ」が提携、メリットは:スタート(2/3 ページ)
グルメ予約サービス「Yahoo!予約 飲食店」が、飲食店向けの予約台帳サービス「トレタ」と提携をスタート。これまではネット予約ができなかった「Eggs'n Things」など18店舗でも使えるようになった。
ダブルブッキングが解消
飲食店経営を手がけていた中村氏は、これまでは電話での予約とグルメ媒体からのネット予約があったため、予約管理をする際、紙の台帳を手放せなかったという。予約と空席を照らしあわせて、グルメ媒体に手作業で空席登録をして、予約状況を監視する必要があった。また、空席がなくなった場合の受付停止や来店報告も手作業で行っていたので、ダブルブッキングなどの心配をしなければならず「やることが膨大でミスが起きやすくなる」(中村氏)状態だった。
そのような課題を、ヤフーとトレタが自動連携することで一気に解決。「店舗ではトレタの台帳を見れば勝手に予約が埋まるようになる。予約対応から完全に開放されると、繁盛店のマネージャーはもっとお客さんの満足度を高める接客に専念できるようになる」(中村社長)という。
「Eggs'n Things」などが予約可能に
Yahoo!の媒体力を無料で活用できるということもあり、これまではネット予約ができなかったハワイアンパンケーキが人気の「Eggs'n Things」(エッグスンシングス)や、「俺のフレンチ・イタリアンAOYAMA」などの7法人18店舗がローンチパートナーとして加わった。
EGGS 'N THINGS JAPAN代表の荻野忍氏は「Yahoo!の送客力とトレタのオペレーションに魅力を感じている。今後は17時以降の集客を30%程度上げていきたい。ディナー専用のメニューを増やして女子会などの需要を取り込んでいきたい」と期待を示し、俺の株式会社執行役員広報部マネージャーの徳永三貴氏も、「2014年8月よりトレタを利用している15店舗での連携導入を目指す」と話す。
もともと意見交換をする機会が数回あったという江崎氏と中村氏だが、2014年7月より両社で開発を開始。両社間で金銭的なフィーはなく「今回はネット予約の普及拡大で組む。予約の確率を上げて、トラフィックを管理していくことが主軸」(江崎氏)という。
また、他のグルメサービスとの連携について、中村氏は「当面はYahoo!さんに注力していく」としながらも、「店舗によって相性の良い媒体は変わる。他社さんともオープンに用意することが必要だと考えている」と含みをもたせた。
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