集中連載:「最高の営業デビュー」について
この記事は佐藤昌弘著、書籍『日本一のセールスコンサルタント直伝 最高の営業デビュー 』(日本実業出版社)から抜粋、再編集したものです。
「ゴタゴタ言ってないで、まずはお客さんのとこ行けよ! 」
「営業なんてさ、あんまり難しく考えずに、とにかく現場に行ってみろ! 」
「どうせ、最初はうまくはできないんだからさ、転びながら成長していけばいいよ」
こんなセリフ、どの会社でも上司や先輩が言っている光景ではないでしょうか? 上司や先輩は「とりあえずやってみろ」というスタンスですが、当の営業を始めたばかりの人は「何が分からないかさえ分からない」と悩む声も少なくありません。さらに、いざ現場に出ても「流れや全体像が分からない」という声もあとを絶ちません。
本書では、誰でも今日から結果が出る5つのメンタルスキルと4つの営業スキルを紹介。新人営業マン、他部署・他社から営業に配属された人、営業マンを育てるマネージャー必読の1冊です。
最初の3つは当然のもの
まず、「自分がやるべき仕事はなにか?」それを理解すること。これは極めて重要です。
では、営業の仕事とはなんでしょうか?私は5つあると思っています。
- 1. お客さんを見つけてくること
- 2. 見つけてきたお客さんを口説いて、成約してもらうこと
- 3. 成約したお客さんにリピートしてもらうこと
ここまでの3つはあまりにも当然のことすぎて、あえて説明も不要だと思います。
しかし、これ以外にも忘れられている仕事が2つあります。それが、4つ目と5つ目の仕事なのです。
単に「売る」だけが営業の仕事ではない
まず4つ目の仕事とはなにか? それは「強みのアンテナ係になる」という仕事です。
「うちの商品・サービスを買ってくれている理由は、なにとなにが高く評価されたからか?」
「既存の顧客が弊社との契約を続けているのは、どこを気に入ってくれているからか?」
「弊社の商品・サービスを買ってくれたのは、ライバル他社と比較してどこが良かったからなのか?」
そのような、「お客さんに選ばれている理由(=強み)」の情報収集係というのが、4つ目の営業マンの仕事です。「強みのアンテナ係」という意味はそういうことです。
なぜ、そんなことを営業マンが仕事としてやらないといけないのでしょうか? それは、「会社は、自社商品・サービスの強みを分かっていない」からなのです。
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