「デキる男はチョコを食う」は本当か:スピン経済の歩き方(2/4 ページ)
デキる男はチョコを食う――。明治がサラリーマンを対象に調査をしたところ、年収の高い人ほどチョコを食べるという。信じられない話だが、筆者の窪田氏は「ビジネスパーソンのトレンドを踏まえると、この調査結果は納得できる」という。その理由は……。
若者たちの“ニンジン”
さらに、この若者たちが何を“ニンジン”にしているかに注目したい。「ビールや発泡酒などのお酒」(46.4%)、「缶コーヒー」(41.5%)を押さえて、なんと「ケーキなどのスイーツ」(50.0%)がトップになっているのだ
キーボードを叩きながらシュークリームやショートケーキを頬張る「ご褒美男子」もいるかもしれないが、1分1秒を争うビジネスの世界で素早く気軽にスイーツを投入できるとなると、おのずとチョコやクッキーという焼き菓子に限られる。
甘いものというのはいわずもがな「刺激物」だ。摂取すると強い快感をもたらせる。実はこのときの快感というのはトレーダーたちが大金を稼ぐ際に得る興奮と、同じニューラルネットワーク(神経回路網)が制御している、ということをスタンフォード大学のブライアン・クヌートソン神経科学・心理学教授が明らかにしている。
大金を稼ぐことに貪欲な男は甘いものも好む。「金を稼ぐことが好き=有能」とは限らないが、稼ぐことがビジネスにとって重要なファクターであることは言うまでもない。ならば「デキる男がチョコを好む」というのもあながち荒唐無稽な話ではないのかもしれない。
そう考えれば、「デキる男向けのチョコ」なんて商品があってもいい。
「精神安定」や「ストレス解消」みたいなことをうたったチョコは既に市場にあるが、「デキる男」が手にとっているイメージはない。これをムシャムシャ食べながらバリバリ働いていても、「大丈夫? なにか辛いことでも抱えているんじゃないの」と周囲から心配されてしまう。
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