“給料泥棒”が続く、松坂大輔に残された引退までのタイムリミット:赤坂8丁目発 スポーツ246(2/3 ページ)
日本球界に復帰した、元メジャーリーガーの松坂大輔投手が苦しんでいる。開幕して2カ月以上が経過したが、公式戦一軍マウンドにはいまだ立てていない。周囲からはそろそろ“結論”を出すころではないか、といった声も聞こえてくる。
“結論”を出さなければいけない
厳しい言葉ばかり並べ立てたが、これが現実なのだ。松坂とホークスは3年契約で年俸は4億円プラス出来高。「実際にはもっともらっているんじゃないのか」という目を向ける人もいる。人もうらやむような超大型契約の厚遇でありながら、まだ何も働いていないのだから「給料泥棒」という一言だけで済ますのも生ぬるい。すでに松坂に対してはネット上でユーザーたちから激しいバッシングが浴びせられており、鷹党の怒りも爆発寸前となっている。
ケガだから仕方がないという意見も少数派ながらあるようだ。しかし、これは間違っている。ケガをしないようにコンディション管理を徹底させるのもプロフェッショナルの責務。ましてや、松坂は工藤監督が言うように「実績も経験もある」選手だ。期待されているからこそ、これほどまでの莫大な対価を松坂は得ていることを肝に銘じなければいけない。
本当は全ての面において他のチームメートの模範役にならねばならないプレーヤーが、これだけの破格条件を手にしながら何もしないまま「肩の調子が……」などと口にして二軍で“バカンス”を続けているとあっては、がんばっているナインに対しての示しもつかない。当然ながらチーム内で「なんで、アノ人だけが特別扱いされるんだ?」という不満や士気低下を招く危険性も出てくるだろう。
こうした松坂の近況に海の向こう側でも違和感を覚える関係者は多いようだ。つい先日、米スポーツ専門局「ESPN」で放映された『Baseball Tonight(ベースボール・トゥナイト)』という人気番組の中で興味深いトピックスが取り上げられていた。その内容とは「2006年オフにレッドソックスが当時のレートで実に100億円を超える資金を投じて獲得したダイスケ・マツザカは今、日本でどうなっているのか」――。
5分程度の短い放送尺の中、松坂が日本のホークスを新天地として巨額契約を手にしながら今もマウンドに立てない現状について出演したコメンテーターたちがあれやこれやと持論を展開させていた。その中でも目を引いたのが同局アナリストのカート・シリング氏の言葉である。同氏はレッドソックスで2007年から現役を退く2008年までの2シーズン、松坂とチームメートであった。
「ダイスケはいろいろ言われているようだが、もう少しだけ待ってみようじゃないか。ただ、もうその時間が残り少ないことだけはハッキリしている。次の“回答”で周囲を納得させることができなければ、もう『結論』を出さなければならないだろう」
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