「自転車用エアバッグ」って? 自動車用エアバッグメーカー・日本プラストが参入
自動車用エアバッグで実績がある日本プラストが、スウェーデン企業と組んで自転車用エアバッグに参入する。
道路交通法改正で自転車の交通ルール順守に厳しい目が向けられ、自転車の安全性にも関心が高まる昨今だが、自動車部品メーカーの日本プラスト(東証2部)が「自転車用のエアバッグに参入する」と発表した。来年春の生産開始を目指すという。
日本プラストは自動車用にエアバッグを製造し、大手自動車メーカーに納入する実績がある。自転車用エアバッグでは、スウェーデン企業HOVDING SVERIGEと提携。同社が製造する現モデルの製造と、次世代モデルの共同開発を進めることになった。
自転車用エアバッグ「HOVDING」(ホーブディング)は自転車本体に取り付けるのではなく、乗る人がスカーフのように身につける。転倒すると、一般の自転車用ヘルメットの3倍以上という衝撃吸収性能を持つエアバッグが展開し、頭部を保護するという。
HOVDING社は2011年に発表し、昨年には完売。第2世代となる「HOVDING 2.0」を今年から販売し、日本市場にも進出している。価格は5万4000円(税込)と、一般の自転車用ヘルメットと比べ高価だが、国内メーカーが製造・開発を手がけることで低価格化も期待できそうだ。
警視庁によると、全国の自転車事故による死者は14年に540人と、前年から60人減った。ただ、今年4月末時点で198人と、前年同期比から71人上回るペースになっている。
日本プラストは、自転車分野について「大きなマーケットで今後の発展も期待できる」と有望視。“ウェアラブル(身につける)なエアバッグ”という先進性も今後の応用への足掛かりになると期待している。
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