「言い間違い、聞き違い」をなくすために、パイロットは何をしているのか:水曜インタビュー劇場(パイロット公演)(5/5 ページ)
パイロットは飛行機を操縦し、お客さんを運ばなければいけないので、スタッフとのコミュニケーションにエラーが生じてはいけない。ミスをなくすために、彼らはどんな教育を受けているのか。JALでパイロットの“先生”をしている人に話を聞いたところ……。
伝言ゲームのように情報が流れてくる
土肥: 話はちょっと変わりますが、前の飛行機から連絡が入るものなのですね。「そちらの飛行機、もうすぐ揺れるよ」といった情報が。
塚本: パイロットと会社は随時連絡を取り合っていて、○○というエリアで揺れればそれを報告します。その情報を受けた会社は、近辺を飛んでいる飛行機に連絡がいくシステムになっています。ただ、飛行機同士でも連絡を取り合っていますね。
土肥: 会社が違っても?
塚本: はい。その情報によって、揺れを回避できたケースもあります。数珠つなぎに飛んでいて、伝言ゲームのように情報が流れてくる。揺れるよ→揺れるよ→揺れるよ、といった感じで。
土肥: そこでもきちんと情報を伝えなければいけませんね。伝言ゲームはたまに間違えるので。揺れるよ→揺れるよ→あまり揺れないよ→ほとんど揺れないよ→全く揺れないのか。じゃあ、予定通り飛行しようとする。そうなってはいけないので、パイロットは質の高いコミュニケーションが求められるわけですね。
塚本: ですです。
土肥: 本日はありがとうございました。さて、次回は数年前に自然界の風を再現する扇風機「GreenFan」をヒットさせた、バルミューダの寺尾玄社長にご登場いただきます。なぜならこの会社が開発した「The Toaster(ザ・トースター)」の予約状況がスゴいことになっているから。ヒットの予感がぷんぷん漂っているので、読者のみなさんに開発秘話などをご紹介しますね。
言えた! 問答ゲームで大切な「結論→理由→まとめ」を完璧に! まだ原稿は一文字も書いていませんが……以上です。
(終わり)
関連記事
- えっ、前の飛行機を抜いてもいいの? パイロットの知られざる世界
パイロットといえばエリート中のエリートというイメージがあるが、飛行機を操縦しているときどんなことを考えているのだろうか。JALでボーイング777の機長を務める近藤さんに話を聞いたところ、意外な答えが返ってきた。 - 飛行機は本当に「安全」なの? 現役パイロットに聞いてきた
ここ数カ月、飛行機の墜落事故が相次いでいるので、不安を感じている人も多いのでは。「飛行機は最も安全な乗り物」と言われているが、本当にそうなのか。JALの現役パイロットに聞いてきた。 - なぜ新幹線は飛行機に“勝てた”のか
鉄道の未来は厳しい。人口減で需要が減少するなか、格安航空会社が台頭してきた。かつて経験したことがない競争に対し、鉄道会社はどのような手を打つべきなのか。鉄道事情に詳しい、共同通信の大塚記者と時事日想で連載をしている杉山氏が語り合った。 - 生産台数9000万台超! ホンダのスーパーカブがスゴい
世界中で販売されているスーパーカブ(ホンダ)の累計生産台数が9000万台を超え、あと数年で1億台を突破しそうだ。50年以上前に発売されたスーパーカブは、なぜ今でも売れ続けているのだろうか。ホンダの広報部に聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.