あなたは1年以内に転職したいと思いますか? 23の国と地域の男女に聞いたところ、「転職したいと思っている」と答えたのは、「インド」が最も多く37%であることが、ランスタッドの調査で分かった。次いで「中国」(33%)、「シンガポール」(30%)、「ロシア」(25%)、「香港」(24%)と続いた。特にアジア諸国では人材流動性が高いことがうかがえた。
ちなみに「日本」は14%で、最下位から3番目。最下位は「ルクセンブルク」(12%)、次に「ベルギー」(13%)だった。
転職を希望する理由を聞いたところ、全体では「同業や別業界の他社と比べて給与待遇が低すぎる」「キャリアアップの機会が足りない」(いずれも37%)がトップ。次いで「職場での評価や受け取る報酬に不満がある」(22%)と続いた。日本は「職場での評価や受け取る報酬に不満がある」(32%)がトップ。以下「同業や別業界の他社と比べて給与待遇が低すぎる」(25%)、「業務内容に興味がない」(24%)だった。
この結果について、同社・転職支援推進本部の山田万理本部長は「日本には長年、年功序列・終身雇用のシステムの中、正社員は年次を重ねることで着実に昇進し、定年まで勤め上げるのが一般的だった。その影響はいまだに強く、キャリアアップ=社内での昇進と考える人が多数を占め、転職理由にキャリアアップを挙げる人はまだ少数派だ。また転職希望者の多くが、給料・待遇への不満、会社の将来性への不安、業務内容が合わない、上司との折り合いが悪いなど、後ろ向きの理由を挙げており、転職は『現状からの逃避』という意識が日本人の中にあるように思う」とコメントした。
インターネットによる調査で、23の国と地域の18歳から65歳までの男女約22万5000人が回答した。調査時期は2014年9月〜2015年2月まで。
関連記事
- なぜ給料が二極化するのか? 年収200万円と800万円の人
景気低迷の影響を受け、給料は下がり続けている――。そんなビジネスパーソンも少なくないだろう。では、今後10年間はどうなのか。リクルートで働き、中学校の校長を務めた藤原和博さんに「10年後の給料」を予測してもらった。 - ムチャクチャだけど筋が通っている“グローバルモンスター上司”とは
世界中どの会社でも「結果を出す人」にはどんな共通点があるのでしょうか。今回は「“正しい”ワンマンスタイルで人を動かす」について、エピソードを交えて紹介します。 - 大企業の正社員、3割は会社を辞める
東日本大震災の発生以降、「今後どのように働いていけばいいのか」と考えるビジネスパーソンも多いのでは。ポスト大震災の働き方について、人気ブロガーのちきりんさんと人事コンサルタントの城繁幸さんが語り合った。 - 宋文州氏が語る、日本人が「多様性」を受け入れられないワケ
日本に多様性は必要だと思いますか? こう聞かれると、ほとんどの日本人は「必要だ」と答えるはずだ。にも関わらず、なぜ日本では多様性を受け入れる考え方が広がらないのか。その疑問を、ソフトブレーン創業者の宋文州氏にぶつけてみた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.