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「世界に通用する日本みやげ」に必要な“よそ者”視点スピン経済の歩き方(5/5 ページ)

観光庁主催の「世界にも通用する究極のおみやげ」というイベントが開かれ、最終的に「目利き」と呼ばれる審査員によって9品が選ばれた。しかし、本コラムの筆者・窪田氏は違和感を覚えたという。なぜなら……。

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海を隔てた「よそ者」たちの有効活用

 じゃあ、どうするか。個人的には「観光みやげ」を生み出す現場に古い感性の人々が近寄ることもためらうような「治外法権」をつくるべきだと思っている。例えば、卸や流通が「われわれには何をやっているかさっぱり理解できない」と首をかしげるような。

 そして、「よそ者」の声を聞く。といっても、東京や大阪からIターンしてくる人とか、百貨店のバイヤーとかではない。「客」である外国人のみなさんだ。

 まずは、さまざまな国からやって来た外国人たちと日本人が一緒になって「世界に通用する日本のおみやげ」を考える。有名デパートなど流通業界の協力は得られないかもしれないが、「客」が日本に何を求めているのかが分かるだけでも遥かに有意義だ。

 今の日本の「観光みやげ」に抜け落ちているのは、「海を隔てたよそ者」の視点ではないのか。

窪田順生氏のプロフィール:

 テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで100件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。

 著書は日本の政治や企業の広報戦略をテーマにした『スピンドクター “モミ消しのプロ”が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。


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