夜間のシフトで働くと乳がんや前立腺がんのリスクが高まるということが報告されています。
これらのがんのリスクを高めてしまう原因として、夜間に働くことで「性ホルモン」のバランスが崩れてしまうことが関係していると考えられています。
多くのホルモンは、体内時計によりその分泌量が一日の中で厳密に管理されていて日々のリズムを作り出しているのですが、それは健康的な体にとって不可欠となっています。
しかし、夜間に働くことでなぜがんのリスクが高まるのか、はっきりとしたことは分かっていませんでした。
男女ともに体内の性ホルモンが低下
スペインの研究グループは、体内時計と深く関わりのある「メラトニン」と性ホルモンの分泌量が、夜のシフトで働くことと関連があるかどうかについて調査を行いました。
様々な仕事で夜間に勤務する75名と、対照として42名の日中に働く人に協力してもらいました。働いた日の一日にわたって尿検査を行い、女性ホルモンである「エストロゲン」や「黄体ホルモン」、そして男性ホルモンである「アンドロゲン」などの性ホルモンの代謝物や、メラトニンの代謝物の量が測定されました。それぞれの代謝物の平均レベルとピークの時刻が、夜間勤務と昼間勤務の人の間で比較されました。
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