Mobile:NEWS 2002年11月8日 10:54 PM 更新

「たった2ミリしか厚くなってません」〜P504iS

松下の「P504iS」は、iアプリ+カメラ。多くのiモードユーザーが待ち望んでいたハイエンド端末となる。ツインCCD、ツインTFTという先端機能を備えながら、厚みは2センチを切った

 カメラ付きのiアプリ端末、「504iSシリーズ」の第1弾「P504iS」が登場した(11月8日)。ヒット端末「P504i」からデザインを引き継ぎ、11万画素のCCDカメラを2個搭載した。大きな変更点は次のようになる。

  1. 11万画素CCDカメラを2個搭載──ツインCCD
  2. 背面液晶もTFTに──ツインTFT

 松下通信工業の商務グループ営業企画チームの高木美穂主任は、「これだけ機能を入れても(薄さで話題だったP504iから)2ミリしか厚くなっていません」と話す。
P504iとならべてみた。高さ、幅は全く同一。厚みのみ2ミリ増えている。デザインはP504iよりもシャープになった印象だ


赤外線ポートの位置は先端から中央に移された。ダイヤルキー周りなどの変更は特にない


P504iSのラインアップは3色。クールシルバー(銀)とブラックグリッド(黒)、カジュアルピンク。銀と黒はマットな仕上がりでP504iと雰囲気を変えている。ピンクはかなり銀に近い薄い色合い。実は液晶部とダイヤルキー部で色を変えたツートンカラーになっている

 P504iSの厚みは18.8ミリ。iショット端末で最薄なのはもちろん、すべてのカメラ付き端末の中でも最薄となる。ただし重さは他機種なみの110グラムとなった。

iショット端末P504iSN251iF251iD251iSH251i
センサ11万×211万11万17万31万
ズーム2倍2倍2倍8倍4倍
ライト×××
背面液晶カラーTFTモノクロカラーSTNカラーSTNカラーSTN
保存枚数1056枚200枚1000枚560枚80枚
画素数こそ11万画素だが、保存枚数などは最高クラス。連続撮影や感度を上げる「ナイトショットモード」も備える

 表と裏、両面に搭載されたカメラは明確に役割が異なる。外側の「アウトカメラ」は通常のカメラ。ズームは2倍ながら21段階というスムーズなズームインが可能。携帯電話のカメラの場合、遠くのものを撮るというよりも移動せずにフレームを合わせるのにズーム機能を使う。細かなズームが可能になったことで画面いっぱいに顔が表示されるよう調節できるようになった。

 内側の「インカメラ」はセンサの性能などはアウトカメラと同様。異なるのは広角レンズが搭載されていることだ。アウトカメラよりも画角が1.4倍ほど広くなり、自分の顔を撮りやすくなった。これまで自分撮りをするにはめいっぱい遠くに手を伸ばさなければならなかったが、P504iSでは大きなメインディスプレイでフレームを確認しつつ楽に自分撮りができる。

 インカメラがディスプレイの下側にあるのも工夫の1つ。高木氏によると、「ディスプレイで表情を確認していると、カメラが上にあるよりも下にあったほうが自然な角度で撮れる」。社内でもどこにカメラを付けるのがいいのか議論した結果、この位置に収まったのだという。

iアプリからカメラを起動──504iSの共通機能

 iアプリ機能に加えカメラも搭載する504iSシリーズでは、当然2つの連携機能も備えている。

 1つはiアプリからカメラを起動し、撮影した画像をiアプリで処理できる機能だ(8月30日の記事参照)。例えば待受アプリと連携させて、撮影した画像を編集し、その後は端末を開くたびに異なる画像が表示される、といったことが可能になる(11月8日の記事参照)。多くの公式プロバイダが、カメラと連携したiアプリの提供を予定している。

 ただし、通常どおりカメラで撮影した画像をiアプリに取り込むことはできない。あくまでiアプリからカメラを起動する必要がある。


メーカーサイト「P-SQUARE」からは、メニューアイコンを自作できるソフト「ランチャーメーカー」をダウンロードできる。アプリを立ち上げて写真を撮影し、いったんサーバを経由して、メニュー画面として利用できる。なお、右端の写真はパンフレットから抜粋したもの

 また、撮影した画像は「504iSシリーズ同士なら」赤外線でやり取りすることも可能になっている。

 ドコモによると、これらの機能は504iSシリーズの共通機能。再来週を目処に、カメラを操作するAPIを含んだiアプリの仕様が公開されるという。

 なお、504iSでもiショットの仕組み(5月28日の記事参照)は251iから変わっていない。

液晶も密かに向上

 カメラ以外の部分では、基本的にP504iを引き継いでいるが、細かな強化点は数多い。背面液晶に1.1インチの6万5536色TFTを採用したのもポイントだ。ただしツインカメラを搭載したため、ファインダーとしては使えない。「待受iアプリをもっと楽しんでもらうためのもの」(高木氏)だという。

 メインディスプレイの仕様は変わっていないが、P504iに比べて輝度、色再現性共にアップしたという。もともとディスプレイの美しさに定評があったが、カメラを搭載するにあたりたいへん気をつかった部分だという。


背面液晶はこれまでにない鮮明さ。撮影した画像の壁紙表示にもたえる



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[斎藤健二, ITmedia]

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