「たった2ミリしか厚くなってません」〜P504iS松下の「P504iS」は、iアプリ+カメラ。多くのiモードユーザーが待ち望んでいたハイエンド端末となる。ツインCCD、ツインTFTという先端機能を備えながら、厚みは2センチを切った
カメラ付きのiアプリ端末、「504iSシリーズ」の第1弾「P504iS」が登場した(11月8日)。ヒット端末「P504i」からデザインを引き継ぎ、11万画素のCCDカメラを2個搭載した。大きな変更点は次のようになる。
松下通信工業の商務グループ営業企画チームの高木美穂主任は、「これだけ機能を入れても(薄さで話題だったP504iから)2ミリしか厚くなっていません」と話す。
P504iSの厚みは18.8ミリ。iショット端末で最薄なのはもちろん、すべてのカメラ付き端末の中でも最薄となる。ただし重さは他機種なみの110グラムとなった。
表と裏、両面に搭載されたカメラは明確に役割が異なる。外側の「アウトカメラ」は通常のカメラ。ズームは2倍ながら21段階というスムーズなズームインが可能。携帯電話のカメラの場合、遠くのものを撮るというよりも移動せずにフレームを合わせるのにズーム機能を使う。細かなズームが可能になったことで画面いっぱいに顔が表示されるよう調節できるようになった。 内側の「インカメラ」はセンサの性能などはアウトカメラと同様。異なるのは広角レンズが搭載されていることだ。アウトカメラよりも画角が1.4倍ほど広くなり、自分の顔を撮りやすくなった。これまで自分撮りをするにはめいっぱい遠くに手を伸ばさなければならなかったが、P504iSでは大きなメインディスプレイでフレームを確認しつつ楽に自分撮りができる。 インカメラがディスプレイの下側にあるのも工夫の1つ。高木氏によると、「ディスプレイで表情を確認していると、カメラが上にあるよりも下にあったほうが自然な角度で撮れる」。社内でもどこにカメラを付けるのがいいのか議論した結果、この位置に収まったのだという。
iアプリ機能に加えカメラも搭載する504iSシリーズでは、当然2つの連携機能も備えている。 1つはiアプリからカメラを起動し、撮影した画像をiアプリで処理できる機能だ(8月30日の記事参照)。例えば待受アプリと連携させて、撮影した画像を編集し、その後は端末を開くたびに異なる画像が表示される、といったことが可能になる(11月8日の記事参照)。多くの公式プロバイダが、カメラと連携したiアプリの提供を予定している。 ただし、通常どおりカメラで撮影した画像をiアプリに取り込むことはできない。あくまでiアプリからカメラを起動する必要がある。
また、撮影した画像は「504iSシリーズ同士なら」赤外線でやり取りすることも可能になっている。 ドコモによると、これらの機能は504iSシリーズの共通機能。再来週を目処に、カメラを操作するAPIを含んだiアプリの仕様が公開されるという。 なお、504iSでもiショットの仕組み(5月28日の記事参照)は251iから変わっていない。
カメラ以外の部分では、基本的にP504iを引き継いでいるが、細かな強化点は数多い。背面液晶に1.1インチの6万5536色TFTを採用したのもポイントだ。ただしツインカメラを搭載したため、ファインダーとしては使えない。「待受iアプリをもっと楽しんでもらうためのもの」(高木氏)だという。 メインディスプレイの仕様は変わっていないが、P504iに比べて輝度、色再現性共にアップしたという。もともとディスプレイの美しさに定評があったが、カメラを搭載するにあたりたいへん気をつかった部分だという。
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