Mobile:NEWS 2003年1月27日 11:13 PM 更新

折りたたみでも“気くばり”健在の「A5303H」(3/3)


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推測変換機能が付いた日本語変換

 日本語変換は「ATOK for au」を採用。プリセットされた辞書や過去の変換結果から読みの先頭文字一部からカナ漢字変換が行える推測変換機能を持つ。購入直後でも比較的実用的な推測変換が行え、平文入力にも役に立つ。

 ただし推測変換は通常のカナ漢字変換と使い分けるタイプであり、一体感は今ひとつだ。推測変換を行うには右ソフトキーを押す必要があり、数字キーと場所が離れているのも気になる。推測変換で目的の変換が行えない場合は右ソフトキーかクリアキーで推測変換を解除し、続きの読みを入力したり通常にカナ漢字変換を行う。


文字入力ではインライン変換をサポート。上下キーで通常のカナ漢字変換、右シフトキーで推測変換になる。推測変換の全く学習させていない状態(購入直後状態)だが、平文のメール作成でも役に立ちそうな推測変換の辞書が準備されている

 変換結果はどんどん学習されるので、頻繁に変換する文字は推測変換でほぼ変換できる。役に立つ機能であることに間違いはない。

 カナ入力に関しては大小切り替え、逆循環機能も備えており不満はない。記号入力も一覧から入力するタイプで、連続しての記号入力もできる。1バイト記号も2バイト記号も同じ一覧の中から選択可能な点も便利だろう。


[*]に大小変換が、[#]に逆循環が割り当てられている。[#]は読みが入力されていない時は記号入力の呼出になっており、うまい使い分けだ。記号入力は一覧から入力するタイプで、全角文字の入力モードでも半角の記号も入力できる点は便利

 カナ入力は一般的な入力方と文字コードに加え、日立独自の「ダイヤルカーソル入力」がある。数字キーをカーソルキーに見立ててカナを画面の一覧から入力する方式で、濁点付きも文字も1ステップで入力でき分かりやすい。ただし常時文字一覧が画面の半分以上を占めてしまう点は気になる。

このようにダイヤルカーソル入力では一覧から2468キーで文字を選び、5キーで確定する。5キーの代わりに1、7キーで濁点付きの文字を入力することも可能。画面の3分の1程度をガイダンスが占有してしまうのは難点

Eメールも最新auスタンダード、全体の使い勝手も良好

 Eメールは最新のauスタンダード仕様ともいえるものだ。メールアドレスをキーにフォルダ自動振り分けも可能。アドレス入力では送信履歴の利用も、受信メールからのピックアップも可能であり、全体の使い勝手は悪くない。

 Eメールの一覧は受信日時+件名+送信者の3行3段表示と、件名のみ、送信者のみの表示が選択できる。一覧性重視の件名のみ、送信者のみの場合でもオーバーラップウインドウで受信日時、件名、送信者を表示してくれる点は便利だ。

 Eメールに関して不満があるとすれば表示文字数だろう。最大でも10×10文字となっており、1画面最大100文字。視認性重視といったところだろうが、もう少し情報量優先の表示を選択可能にしてもいいのではないだろうか。


メール一覧は3通り。件名のみ、送信者のみの一覧でもオーバーラップでほかの情報を確認できる。1画面に表示できる文字数は最大100文字で、ごく平均的

 ムービーメール対応端末という点が強調されるA5303Hだが、日立製端末共通の使い勝手へのこだわりは忘れていない。折りたたみ型の宿命か、キータッチが今ひとつ(前モデルの「C3001H」と比較しても)という感はあるが、通話やEメール中心の利用でも不満ない機能を備える製品といえる。



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[坪山博貴, ITmedia]

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