Mobile:NEWS 2003年4月21日 11:50 PM 更新

“見えにくい人”に使いやすいケータイは

視力が落ちてくると、携帯電話の画面も見にくくなってくる。そんな人に使いやすそうな携帯電話を探してみた

 行きつけの整体の院長先生が弱視だと知ったのはつい最近のこと。最近、「ナビゲッティ」(2002年12月9日の記事参照)が営業に来たという話から携帯談議が盛り上がり、弱視だと知ったのだ。

 弱視にもいろいろあるため一概にはいえないが、院長が「あったら便利」と思う機能は以下の3点だという。

  • 音声による電話番号の呼び出し

  • 黒(または暗い色)の地に白い文字というインタフェース

  • 可能な限り大きい文字

 黒バックに白文字というのは院長特有のニーズかもしれないが、ほかの機能は老眼や近眼などで画面が見づらいという人にも当てはまるニーズだ。そこで、見えにくい人に使いやすい携帯電話を探してみた

まずはWebで検索

 まず現行ラインアップの中で、どれが条件に合致しそうかをWeb上で調べてみる。いずれのキャリアもカメラ機能の有無やフォルダ容量などを機種の横並びで比較できる「機種別機能一覧表」がWeb上に用意されているのは便利だ。

 画面上の文字の大きさがどれぐらいなのかも、すべてのサイトに画面付きで掲載されている。ドコモとauはそれぞれの端末の紹介ページでの掲載だ。J-フォンは現行ラインアップの画面を1つのページで比較できるようになっているため、調べやすい。

 Webサイトから分かった情報は以下の通りだ。

  • NTTドコモ

音声呼び出し対応カメラ文字拡大時
F671iS×48文字(8文字×6行)
P211iS×49文字(7文字×7行)
N504iS64文字(8文字×8行)
D251iS56文字(8文字×7行)
P251iS標準で56文字(8文字×7行)、拡大はなし
P504iS56文字(8文字×7行)

  • au

カメラ標準からの文字拡大
A1101S×
A1301S
C1001SA×
A1302SA
A5304T
A1012KII×

  • J-フォン

カメラ最大時の表示文字数
J-T0825文字(5文字×5行)
J-SA0530文字(6文字×5行)
J-T0930文字(6文字×5行)
J-SA5142文字(6文字×7行)
J-P5142文字(7文字×6行)

現行機種で音声の電話番号呼び出し対応なのはドコモのみ

 auとJ-フォンは、機能一覧表に音声対応の項目が記載されていなかった。調べてみると、現行ラインアップでは音声による電話番号呼び出しに対応しているモデルがないようだ。au広報は「以前リリースしていたパナソニック製の『C408P』(2001年3月7日の記事参照)は20件まで音声で電話番号を呼び出す機能が付いていたが、現行機種ではない」という。

 ただし、いずれも文字を大きく表示させるなどの機能が付いた端末はリリースしている。J-フォンの東芝製端末「J-T08」(2002年11月25日の記事参照)は受信メールを1画面25文字(5文字×5行)で表示でき、同じく東芝製の「J-T09」(1月30日の記事参照)は、受信メールを6文字×5行で表示できるほか、メニューも大きな文字で表示させることができる。


1画面25文字表示が可能な「J-T08」


メニューも大きな文字で表示させられる「J-T09」

 auは京セラ製の「A1012KII」(2002年9月12日の記事参照)が24×24ドットの拡大文字表示に対応している。ただしこの端末、6万5536色のTFT液晶ながら画面が暗めなのが惜しまれる。


24×24ドットの拡大表示が可能な「A1012KII」


拡大表示したアドレス帳画面。24×24ドットの拡大文字になるのは「アドレス帳」「発信中」「着信中」「発信履歴」「着信履歴」

選択肢は多いが一長一短も〜ドコモ端末

 音声による電話番号呼び出しに対応した対応の端末のうち、どれが黒地(もしくは暗い色の地)に白抜き文字での表示が可能なのかをドコモショップで聞いてみるとNEC製の「N504iS」(2002年11月20日の記事参照)のみになった。これはカメラ付きでもあり、文字の拡大も可能と“見えにくい人”に便利な機能が多い。


高い人気を誇る「N504iS」。液晶も明るく、音声による電話番号呼び出しや青バックに白抜き文字の表示が可能など、機能も豊富


メニューの「配色パターン」で「ブラックベリー」を選ぶと青バックに白抜き文字での表示が可能

 しかし気になるのはダイヤルキーの視認性。この端末はデザイン性重視のためかダイヤルキー部分がクリアコートされている。これがキー部分の視認性を悪くしているのだ。3色ラインアップされているボディカラーのうち「プラネットブルー」は、ダイヤルキー部分が黒地にグレイの文字で比較的見やすいが、「ブライトシルバー」などはクリアコートのうえ、地が銀色のため、視認性がいいとは言い難い。


ただし、ダイヤルキーの視認性はそれほどよくない

 候補の次点となるのは、カメラは付いていないが文字が見やすい富士通製のらくらくフォンII「F671iS」(2002年9月2日の記事参照)。


文字の見やすさは随一の「F671iS」

 音声対応はもとより、大きくて太い文字、選択時に濃紺の地に反転するメニューの白抜き文字など、ほぼニーズを満たしている。着信したメールや作成時のメールを読み上げてくれるのも便利だ。ほかの端末に比べて若干ボディが大きめなのが気になるが、ダイヤルキー部分のフォントも見やすいように配慮され(2002年9月12日の記事参照)、iモード表示も大きな文字にできるなど、使いやすさでは一番かもしれない。

 ドコモの音声呼び出し対応端末の中で、比較的ダイヤルキーの文字の視認性に優れているのはパナソニック モバイルコミュニケーションズ製の「P251iS」のスパイスレッド(3月24日の記事参照)やスタイルブラック。黒字に太い白抜き文字で見やすそうだ。ただし、この端末は8文字×7行の56文字表示が最大で、特に大きな文字でのメニュー表示といった機能は備えていない。


ダイヤルキーが見やすい「P251iS」のスパイスレッド


「P251iS」のキーボード部分

文字の反転はau、文字の大きさはJ-フォン

 案外どれも一長一短があって悩むところだがドコモの場合、「誰にでも使える」をコンセプトとしてうたう端末は「F671iS」のみ。ほかの端末は特別なニーズを想定して企画されているわけではない。にもかかわらず少なくとも6機種が音声呼び出しに対応しているのは、見えにくい人の選択肢を広げてくれるだろう。

 1画面上に表示される文字が少なく、比較的大きな文字で表示できる端末が多いのがJ-フォン。「J-T08」「J-SA05」「J-T09」が1画面の表示が25文字−30文字の表示に対応している。また「J-T09」のミッドナイトブルー、「J-T08」のフロスティレッドはダイヤルキーの文字もはっきりしていて見やすそうだ。

 auは、黒バックに白抜き文字対応の端末が調べた限りで4機種と最も多かった。ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製の「A1101S」(2002年10月31日の記事参照)、「A1301S」(2月27日の記事参照)、東芝製「A5304T」(1月29日の記事参照)、カシオ計算機製「A5302CA」(2002年11月18日の記事参照)が黒地(または暗い地)に白抜き文字での表示が可能だった。


左から「A5304T」「A1301S」「A5302CA」の画面

 auによると、ほかにも東芝製の「A5301T」、三洋製の「A3015SA」「A3011SA」、カシオ計算機製の「A3012CA」、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製の「A3014S」が、白抜き文字に対応しているそうだ。

 調べてみて分かったのは各キャリアとも、それぞれに機能のバリエーションのある端末をリリースしており、一長一短はあるものの、うまく必要な機能を組み合わせれば選択の幅はそれなりにあることだ。最近の携帯電話はディスプレイのクオリティも上がっており、輝度調節も明るめに調節可能なものがほとんど。見えにくい人も必要な機能を選んで端末を買える時代になってきたようだ。



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[後藤祥子, ITmedia]

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