Mobile:NEWS 2003年6月16日 10:10 PM 更新

野田幾子のFOMA日記
iショットメールが送れない?

FOMA「P2102V」の特徴は、なんといっても液晶画面を90度回転させて撮影できること。これはカッコいいし面白い。ところがいろいろ撮った画像をムーバに送ってみたところ……

 FOMA「P2102V」は、旧機種とはうってかわって動画の再生が非常にスムースだ。やっぱ、FOMAはこうじゃなくちゃね! ──とひとりごちながら、ムービーの撮影にチャレンジ。P2102Vは、液晶画面の上部に自分撮り用のレンズ、左脇には液晶画面を90度回転させて使うレンズの合計2つが用意されている。


液晶のすぐ上にレンズがあるので、誰かと一緒にファインダーに収まるときにはとても使いやすい


本体左側にあるレンズを使用している状態。とりたてて撮りにくいということはないが、シャッターがズームボタンと一緒になっているため、ズーム機能使用中に誤ってシャッターを押してしまうこともしばしば

 実際にムービー機能「iモーション」を使ってみると、結構長時間撮れるではないか! 「長時間モード」(128×96ピクセル)に設定すれば約24秒も撮れる。録画制限のない「制限なし」を選べば、192秒も録画できる。動画はSDカードに保存できるので、容量なんか気にせずバンバン撮れるのがうれしい。しかもちゃんと音声まで入ってるし。

FOMAの動画撮影は、176×144ピクセルの標準モードでは制限付きで約15秒、制限なしは約120秒。同じく高品質モードの場合は前者が約7秒、後者が約56秒

 しかし、実際撮ったムービーを再生してみて愕然。画質は「こんなもんだろう」と思えるぐらいなのだが、「こっち向いてくださ〜い」「おお、スゴイ!」などという撮影側の合いの手が大音量で入っていたのだ。本当に収めたい音の10倍はあろうかという大音量に、あわててマイクの位置を確認すると、シャッターボタンのすぐそばに。これじゃ撮影者の声がうるさいのも当然だ。

 黙って撮っていても、車が通る音や犬の鳴き声などの環境音をバッチリ拾ってしまう。こうなると、なまじマイクの性能がいいのも考えものだ。雑音が気になるなら室内で撮るか、「自分から誰かにメッセージを送る」というビデオレター的使い方と割り切った方がいいのかもしれない。

「 iショットメールを送るぞ〜!」と意気揚々、しかし……

 私がiショットメールを送るとき──。それは「何か面白いモノを見つけ、その喜びや驚きをすぐに誰かと分かち合いたいとき」。つまり「今日はアレを撮るぞ」と準備万端なわけではなく、「その場のノリで」というのがほとんどだ。その分「狙ったモノは、シャッターチャンスを逃したくない!」という思いも強い。

 これまで使っていたiショット端末「SH251i」で何かを撮影するときは、折りたたんでいたボディを開いた状態で撮っていた。それに慣れきっていたため、最初は「P2102Vの液晶部分をひねる」操作がどうもまどろっこしく感じられた。しかし慣れてしまえば「さぁ、撮るわよ!」という気合いにもつながる。周りから「オオ、その液晶回るワケ!?」と(たぶん)注目されるのもちょっと快感だ。


「さあ、撮影するぞ!」と液晶部分をひねると「Cover Closed」の表示が出てきて「何じゃコレは!?」ビビッたことも(面倒なので説明書は一切読んでいなかった)。レンズ部分のカバーを下ろして無事解決


静止画を撮ろうとすると被写体が斜めに収まってしまいがちなので、その調整にも少々苦労する。ムービーを撮るときにはあまり気にならないのだが……


ズーム付きなので、被写体に近づけないときにはとても重宝する。また明るさ、ホワイトバランス、色調の切り替えなども行える。数値ではなくアイコンを見て切り替えられるので使いやすい。最初の設定のままだと青みが強く、ピントも甘い気がする

え、iショットが届かない?

 私にとってケータイカメラは「撮りたいときに狙った写真が撮れるか」「それがちゃんと相手に送れるか」が重要なポイント。FOMAはそういう意味で大事な点がフォローされていないことに気づいてしまった。

 友人としたたか飲んでいい気分になったところで「2人の写真を来られなかった友人に送ってうらやましがらせよう」ということで意気投合。友人のケータイがiショットに未対応だったため、ここぞとばかりに自慢のFOMAを取り出した。「自分撮り」のレンズを使って、薄暗い店内でパチリ。うーん、何度撮っても光量が少ないため、出来上がった画像もかなり暗い。端末にフラッシュは付いてないし、仕方ない、このまま送るか!


明るさは調整したが、薄暗い場所だったので仕上がりが非常に暗く、ノイズも多い。こういうときにSH251iのように「ライト付きだったら」と思ってしまう。場所があまりにもムーディすぎたか!? 帰宅後、「ナイトモード」という便利な設定を発見。使えばよかった

 iショットメールを友人へ送付すると、そっそく返事が。しかしそこには意外な言葉が……。

「画像が削除されちゃって、見られないよ」

 えぇ? おかしいなぁ……、サイズを小さくして送ってみるか──などと試すこと約30分。何枚も取り直しては送ってみたが、相手は相変わらず「見られない」の1点張りだ。「あんたのケータイ、へんじゃない?(ワタシのFOMA様は万能なんだから)」と相手を罵倒しつつも、その場は諦めるしかなかった。

 あとで調べてみると、なんと「私のFOMA様」が原因だったことが判明。なんとFOMAからは携帯電話にiショットが送れなかったのだ。そういえば、SH251iに来るメールに画像が付いてるときは、URLが書いてある。ムーバはiショットサーバに画像を送ってそこのURLを相手に送るようになっているからだ。FOMAは画像を添付書類として送る仕組みになっているため、画像をiショットサーバの指定URL先からダウンロードするムーバでは添付書類が削除されてしまうのだ。「そんなことにはとんと気が付かなかった!!」。

 あの、試行錯誤した時間はいったいなんだったんだ……と、フと空しさを覚える。しかし一番の被害者は、真夜中に泥酔したオンナ2人から「コレでどうだ!」と何度もしつこくメールを送りつけられ、さらに電話で「アンタのケータイおかしいんじゃねーの」と罵られた友人だろう。

 ほろ酔い気分の酔っ払いでも気持ちよくiショットメールできるよう、FOMAでの画像送信方法も工夫して頂きたいモノです。ドコモさん、どうぞよろしく頼みますよ!


FOMAからSH251iへメールと添付画像を送った画面。このように添付ファイルは削除済みの状態でメールの内容だけが表示される。サイズをいろいろ変えてみたが徒労に終わった……



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▼ パナソニック モバイルコミュニケーションズ

[野田幾子, ITmedia]

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