Mobile:NEWS 2003年9月12日 01:36 AM 更新

au支える「着うた」。次は「着ムービー」へ

auの「一番大きな柱に育ちつつある」着うた。8月には既に800万ダウンロードの市場となった。今後はアーティストと曲数を増やすほか、音質も改善。冬に向けては、「着ムービー」へつなげることを狙う。

 8月の純増数でもドコモを抜いたau。その好調の牽引役の一つに「着うた」があるのは間違いない。楽曲のプレゼントキャンペーンも好評だ(7月25日の記事参照)。有料無料を合わせると7月は500万曲のダウンロードがあり、8月は700万ダウンロードと着実に市場を広げることに成功した。

 キャンペーンを始めた当初は、「有料で着うたを購入するユーザーが減ってしまうのではないかという懸念もあった」とKDDIのau営業推進部の竹田恒徳課長補佐は話す。しかしフタを開けてみれば、キャンペーン参加ユーザーの約3割が有料コンテンツも追加で購入。「無料が増えた分、有料も増える。間口を広げた」と自信を見せた。

着うた端末、指名買いも

 もはや、着うたは完全にキラーコンテンツになったと言っていいだろう。

 端末としても、メガピクセルやQVGA液晶といった他社の追随が容易な機能と違い、サービスに根ざした機能のヒットは効果が大きい。最近の着うたの大ヒットを見ていると、着メロや壁紙といったキラーコンテンツが歩んできた正のスパイラルに突入した感がある。

 サービスに魅力を感じたユーザーが対応端末を購入し、サービスを向上させるために端末も高機能化。さらにサービスが魅力的になっていくという好循環だ。「新規端末を選ぶ際に、着うたのようなサービスの充実度で選ぶ人も増えている。ARPUを上げるという意味でもいいユーザーを獲得できている」

 敢えて「“着うた端末が欲しい”という指名買いも増えてきた」と竹田氏は言う。サービス目的に端末を買ってもらえるようになれば、あとは機能とサービスを交互に進化させていけばいい。

着うた、三つの課題

 KDDIでは、現在の着うたに課題があることも認識している。「好きなアーティストがいない」「曲数が少ない」「音質が悪い」の三つだ。

 アーティストについては、「具体名は出せないが、今売れているアーティストの中の1番目や2番目に想起できる人も着うたとして入ってくる」(竹田氏)。サイト数も現在着うたで34サイトと急速に増えてきた。

 音質も時期は未定だが、「今32Kbpsくらいのレートで流しているのをもう少し上げたい。年末から年明けくらいには何とかしたい」。

他社の追随も想定済み

 これだけのヒットコンテンツだけに、遅からずドコモやJ-フォンも「着うた」に参入してくることは予想がつく。

 コンテンツを提供するレコード会社も、当初から「auに限らず他社でもやっていきたい」と話しており、実は「着うた」という名称もKDDIではなく着うたのコンテンツホルダーの1社であるソニー・ミュージックエンタテインメントが保有している。実際KDDIが実施した調査でも「例えば、ドコモでもあったほうがいい、J-フォンでもあったほうがいいという声が聞こえてきている」と竹田氏は苦笑混じりに話す。

 しかし他社が追随してきてもauの優位性はそう簡単には揺るがないだろう。「他社がやられるとしても、auでは200万台以上の台数が出ている。その差は相当大きい」(竹田氏)。他キャリアが「着うた」でauに追いつくには、まずFOMA、VGS(Vodafone Global Standard)といった3G端末を普及させる必要があるからだ。

次の一歩、着ムービー

 今やauの「一番大きな柱に育ちつつある」着うた。簡単には他社の追随を許さず、次のステップも準備済みだ。“着うたに続くもの”として、次のキラーコンテンツに育てようとしているのが「着ムービー」である。

 意外なことに「着ムービー、auの約7割のユーザーがもう知っている」という結果がKDDIの調査で分かっており、この冬のキラーコンテンツに育てていきたい考え。着ムービーの王道となるミュージッククリップも、月間30コンテンツ程度のペースで増加しており、「歌を聴きながら壁紙の代わりにも」といった需要を狙う。

 当初懸念された通信料の高さも、「気にするユーザーが減少した。着うたを使うことを前提に“パケ割”に加入するユーザーもいる」。パケット料金を引き下げて少々リッチなコンテンツの利用を促進する狙いが見事に当たった。さらに冬に開始する「CDMA2000 1x EV-DO」によって通信料金負担を大幅に軽減する(3月28日の記事参照)。



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関連リンク
▼ KDDI

[斎藤健二, ITmedia]

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