ディテールは甘めだが、撮影画質は上々~「A5502K」:ケータイカメラ画質研究ラボ(3/3 ページ)
デジタルカメラのようなスタイルで撮影でき、本格ストロボのキセノンフラッシュを搭載──。カメラ機能を意識して設計された「A5502K」は、ディテールの甘さが気になるが、撮影画質は上々だ。
室内では強力フラッシュに注目
次は室内の作例を見ていこう。まずは蛍光灯下から。
いつものように小物を並べてみたが、色は赤も緑も青も素直に出ていていい。ほんのちょっと蛍光灯かぶりしているが、この程度は許容範囲だろう。なお、撮影シーンモードに「オート/屋内/屋外」とあるが、この場合の「屋内」は「白熱灯下」を指すので蛍光灯下は「オート」にしなければならない。
室内でのマクロ撮影ではこんな感じになる。
外光が多少入る喫茶店でマクロモードで撮影した角砂糖だが、こういう写真だとシャープネスの甘さも感じず、ナチュラルな感じがして良い。
白熱灯下でも「オート」でこれだけ色補正がなされた。
白熱灯下での撮影にしては、かなり強く色補正されていて驚く。なおマクロモードにはせず、70センチくらいの距離で撮影している。ちょっとぼけているように見えるのは、もともとエッジ強調が弱い上、微妙な距離だったことも影響している。
続いてロウソク灯下での撮影だ。
ロウソクの光の中でフラッシュを非発光にして撮ってみると、暗部の偽色ノイズがちょっとひどくてあまりいい感じではないが、フラッシュをオートにすると(普段はオートモード)、それこそ普通のカメラのように撮影の瞬間だけ強く光るフラッシュなので、ここまで明るく撮れる。カメラ付きケータイでは最高の明るさといっていい。
ただ、常時LEDが点灯するというわけではないので、暗いと構図を決めることもできない。その場合はフラッシュを強制発光モードにしよう。するとLEDも同時に点灯してくれるのだ。ちなみに、手ぶれしないようにとしっかり持ったらまた指が少し写っちゃいました。
ただこの強力フラッシュ、発光量の調整ができないので、使うときは被写体との距離などに気をつけないと、画面中真っ白になりかねない。
両者の違いは撮影距離だけ。それも見て分かるようにほんの少しの差なのだが、片方は光が強すぎて白くトんでおり、もう片方は適正な明るさだ。ちなみにこれは照明をつけていない暗い部屋で撮ったものである。発光量の大きさが分かるだろう。
フラッシュで撮ったらさっとディスプレイでチェックし、「失敗した」と思ったらちょっと被写体との距離を変えて撮り直すといいだろう。
それこそデジカメ風にさっと撮ろう
A5502Kのカメラ機能をまとめるとこうなる。
閉じた状態で横位置で撮るとデジカメみたいで撮りやすいし、フラッシュもデジカメ感覚の強力さを持っているので頼もしい。
画質的にも解像感の低さと暗所での撮影性能が気になるくらいで、発色もいいしレンズもカメラ付きケータイとしてはレベルが高い。パンフォーカスのメガピクセルカメラとしては悪くない出来だ。
でも欠点が2つある。一つは光量調整ができないフラッシュは使いこなしが難しいということ。ケータイのカメラにこういうフラッシュは必要なのか。実はフラッシュがなくても暗いところで撮れるというほうが「らしい」のではないかという気はする。
もう一つはレンズの位置。閉じた状態で撮るときも開いて撮るときも指がレンズにかかりやすいのである。いずれにせよ、持ち方に気をつけないと指が写ってしまうのだ。持ち方のクセは人によって違うので一概にはいえないが、気をつけるにこしたことはない。
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