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ハイスペック競争は一段落、端末の多様化進む2004年を振り返る(3/3 ページ)

2004年に登場した端末群のキーワードは「多様化」。“全部入り”が人気を博す一方で、デザイン、色、ユーザーニーズなどを考慮した、これまでにない個性的な端末が多数リリースされた。

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 au design project端末として登場したのは「talby」(10月13日の記事参照)。マーク・ニューソン氏の手によるデザインのユニークさもさることながら、端末開発を行った三洋マルチメディア鳥取の技術力も評価された。INFOBARは、製品化の段階でモックにはなかったアンテナが付くなど変更された部分もあったが、talbyはさほど大きなデザイン変更もなく製品化できたという。

 au design project端末の第3弾「talby」

 ボーダフォンは、デザインへの取り組みを本格化するとし、コンセプトモデルを発表。「サービスと連携した、新しい型、必然性のあるデザイン」(デザインを統括する浦元芳浩ターミナルマネジメント部課長代理)を目標に掲げた。今後登場が予想されるサービスに合った、端末の新しい形を提案したい考えだ(4月22日の記事参照)

 ボーダフォンが提案するデザイン端末

 市場にはデザイン重視をうたった端末2モデルを投入。和とモダンを統合させた「KOTO」と(5月17日の記事参照)、素材の質感を追求した「nudio」だ(10月5日の記事参照)

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 質感にこだわった「nudio」。100万画素カメラを搭載、miniSDスロットを備え、着うたやVアプリにも対応する

 ドコモは、キャリアとしてことさらデザインについて言及することはなかった。デザイン面の新しい取り組みとしては、日本の端末として初めて合成皮革を外装に使った「Lechiffon」(10月4日の記事参照)と、音楽プレイヤーのような真四角のボディを持った「Music PORTER」(10月4日の記事参照)の2端末が目立っている。

 やわらか素材の「Lechiffon」

海外メーカーが本格参入

 今年は、海外メーカーが日本の端末市場に本格参入したことも大きなトピックだ。Nokiaは自社ブランドの3G端末「7600」(10月15日の記事参照)を日本語化して発売。ボーダフォン向けにも「6630」(10月19日の記事参照)がベースの「702NK」(12月8日の記事参照)を投入した。ほかにもMotorola(12月10日の記事参照)やSony Ericsson(12月14日の記事参照)といった端末メーカーが参入している。

 ボーダフォンの冬モデル。Nokia、Sony Ericsson、Motorolaといた海外メーカーの端末も登場

 ボーダフォンは冬の3G端末から、Convergenceと呼ばれる世界共通仕様の端末を開発、グローバル調達によるコストメリットをアピールしている(9月22日の記事参照)。ボーダフォンの冬3G端末に海外端末が増えたのは、グローバル仕様に基づいた端末が日本でも発売されたためだ。

 なおMotorolaは来春の発売を目指してドコモ向けに、無線LAN内蔵のW-CDMA/GSMのデュアル端末を開発している(8月25日の記事参照)

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