“手のひらにゲームモール”~「EZ Game Street!」の狙い
これまで図書館で探していたのが、遊園地で好きなライドを探す感覚に──。KDDIのゲームポータルは、ゲーム探しも遊び感覚で楽しもうというアプローチだ。
楽曲検索から配信、物販までを網羅する、au端末向け音楽ポータルサイト「EZ Music!」(10月13日の記事参照)を立ち上げたKDDIが、ゲームのポータルサイトをオープンする。BREWアプリベースの「EZ Game Street!」だ(2月9日の記事参照)。
発表会の席上で、KDDIコンテンツ・メディア本部長の高橋誠氏とポータル構築にあたって技術協力を行ったスクウェア・エニックスの和田洋一社長が、サービス概要と今後の展開について話した。
目指すのはゲームモール
着うたフルが200万ダウンロード超えるなど(2月8日の記事参照)、3G向けの新サービスが好調な中、次は「ゲームにどう取り組むか」が課題だったと高橋氏。「どんなプラットフォームがあれば楽しんでもらえるか」を考える中で生まれたのがEZ Game Street!だという。
コンセプトは「ゲームモール」。サービス開始当初に提供するのは、音とビジュアルで楽しみながらゲームを探せる検索サービスだ。テレビなどでおなじみのゲームキャラクターを検索の前面に押し出すことで“ゲーム探しを楽しく、分かりやすくする”のが狙い。和田社長は「これまで図書館で探していたのが、遊園地で好きなライドを探す感覚になる」と、その効果を表現する。
コンテンツプロバイダのサイト間を横断して検索できるのも特徴の1つ。通常のメニューから検索するのとは異なり、好きなキャラクターやジャンルなど、ユーザーの目的に沿った形でゲームを探せる。
ポータル内のコンテンツについては、今後拡張していきたい考え。時期は未定ながら、ゲーム情報を交換するコミュニティの運営や、最新ゲーム情報の提供、パッケージ版ゲームソフトの販売も視野に入れているという。
エンタテインメント性は適度に
EZ Game Street!の原形は、KDDIとスクウェア・エニックスが、ドラゴンクエストやファイナルファンタジーのBREW版開発について話す中で生まれたという。「もう少し、ゲームの手前で面白さを演出できないか」(和田社長)。こうしてスクウェア・エニックスは、コンセプトの段階からこのプロジェクトに関わり、技術面でも協力することになった。「いろいろ検討する中で、ポータルをゲーム感覚にできないか──というところに着地した」(同)
開発時点では、ダウンロードしようとするコンテンツが嫌がって逃げたり、ダウンロードしないゲームは退場して消える──といった仕掛けも考えたというが、「それ自体がゲームになるとウザい」(同)ため、見送られたという裏話も披露された。
個人の嗜好の反映は今後の課題
KDDIはEZwebについて、ユーザーの嗜好を反映したサイトを紹介するリコメンドサービス「あなたにピッタリサイト」を提供している。EZ Game Street!については、個人の嗜好に基づいたリコメンドは行わず、ダウンロード数の多いタイトルが上位の階層に出るようになっている。
ただ、「EZwebでのノウハウが貯まってきている」(高橋氏)ことから、今後はよりユーザーに最適化されたリコメンドも可能になるとしている。
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