JR東日本と全日空が包括提携、「ANA Suicaカード」発行
JR東とANAが提携し、両社の会員を対象にANAマイレージからSuicaへの交換を可能にする。またこれまでANAカードはEdyを搭載してきたが、新たにSuicaを搭載した提携カードを発行する。
東日本旅客鉄道(JR東日本)と全日本空輸(ANA)は、12月6日、営業面における包括提携を行うと発表した。提携の概要は以下の5点だ。
- ANAマイレージクラブのマイルをSuicaポイントに交換、Suicaにチャージ可能に
- 提携カード「ANA Suicaカード」(仮称)を発行
- 個人向けサービス「えきねっと」と「ANA SKY WEB」のサービス連携
- 法人向けサービス「ビジネスえきねっと」と「ANA@desk」のサービス連携
- 「大人の休日倶楽部」会員と「旅達(たびだち)」会員に対する旅行商品の販売提携
2008年2月スタート、マイル&ポイント連携
最初に始まるのは、ANAマイルとSuicaポイントの提携だ。2008年2月から、全日空のマイレージプログラムであるANAマイレージクラブ(別記事参照)と、JR東日本が運営するSuicaポイントクラブの双方に入会している会員を対象に、ANAマイルからSuicaポイントへのポイント交換を開始する。SuicaポイントはSuica電子マネーに交換できるため、ANAのマイレージをSuicaへ交換できることになる。
Suicaポイントクラブは、JR東日本が6月1日から、モバイルSuica会員とビュースイカ会員向けに提供しているポイントプログラム(別記事参照)。12月6日現在の最新値で、モバイルSuica会員は約71万人、ビュースイカ会員は約193万人。Suicaポイントクラブの会員数は、10月末の数字で26万9000人(別記事参照)。一方、ANAマイレージクラブの会員は約1670万人(12月6日現在の最新値)。
2008年秋募集開始予定、提携カード発行
また両社は新たに、ANAカードとSKiP(スキップ)機能、ビューカードとSuica機能を全て備えた提携カード「ANA Suica カード」(仮称)を発行する。2008年秋より募集開始の予定。
ANA Suica カードは1枚で、
- クレジットカード
- 電子マネー・IC乗車券(Suica)
- ANA便への搭乗(SKiPサービス)
として利用できることになる。たまったマイルは航空券に交換できるほか、Suicaへのチャージも可能になる。
なお、SKiPは、ANAマイレージカードに内蔵したFeliCa、または紙に印刷されたQRコードを従来の航空券や搭乗券の代わりとして使うサービス(別記事参照)。ANAでは2006年からSKiPの導入を進めており、2007年中には国内線の搭乗システムをすべてSKiPに移行する予定だ(別記事参照)。
2008年秋開始予定、Webサービスの提携
また、両社が個人・法人向けにそれぞれ提供しているWebサービスでも連携する。JR東では個人向けに「えきねっと」、法人向けに「ビジネスえきねっと」というサービスを、ANAでは個人向けに「ANA SKY WEB」、法人向けに「ANA@desk」というサービスを提供している。えきねっととANA SKY WEBの間、ビジネスえきねっととANA@deskの間でリンクをはって、遷移を簡単にする。また、いずれもユーザーがID・パスワードを持ち、ログインすることで利用できるサービスだが、えきねっと/ビジネスえきねっとからANA SKY WEB/ANA@deskへ遷移する場合は、IDとパスワードの入力も不要になる。
2008年3月出発商品より、旅行会員の提携
JR東日本のシニア向け旅行会員組織「大人の休日倶楽部」と、ANAの旅行会員組織「旅達」が提携。共同企画商品を開発する。このほか、大人の休日倶楽部会員へANAを利用する旅行商品を販売したり、旅達会員へJR東日本を利用する商品を販売することで需要促進を目指す。
なお11月末現在、大人の休日倶楽部は74万人、旅達は72万人の会員を擁する。
関連キーワード
ANA(全日本空輸) | Suica | チケット | FeliCa | QRコード
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