MCF、iモードメニューリストへのオークション制導入に懸念表明
モバイル・コンテンツ・フォーラムは6月9日、ドコモが導入を予定しているメニューリスト第2階層表示のオークション制導入に懸念を表明した。ユーザーやCPへの説明が十分でないことや、CPの事業モデルに影響を与えかねない点などを挙げ、導入の再検討を要請した。
モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)は6月9日、ドコモが導入を予定しているメニューリスト第2階層のオークション制導入について、懸念を表明するとともに再検討を要請した。
ドコモが6月23日から変更を予定しているのは、メニューリスト第2階層の表示方式。現状、メニューリストの第2階層には、各カテゴリーのサイト利用者数の多い順に上位3~5サイトが表示される仕様になっているが、6月23日以降はオークションの入札価格による表示順に変更するとしている。
ドコモはオークション制の導入ついて「ランキングサイトは変動が少なく、活性化を図ることが目的」とし、すでにすべてのコンテンツプロバイダに通知済みだと説明。ユーザーには「これからお知らせする」という。
MCFでは、(1)利用者への周知とコンテンツプロバイダへの説明が十分なされていない(2)利用者のメニューリストへの不信とブランド価値の低下が考えられる(3)コンテンツプロバイダの事業モデルに大きな影響を与える可能性がある上、施策の目的であるコンテンツの活性化効果に疑問がある ことを理由に懸念を表明し、施策の再検討を要請した。
MCFはこの施策について、「予見される効果よりデメリットの方が高いと考えている。メニューリストの掲載順位の条件変更にあたっては、利用者・コンテンツプロバイダ、通信事業者の暗黙の了解による公共的な役割を考慮した慎重な対応がなされるべき」と結論づけている。
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