ドコモ、「通訳電話サービス」の第2回試験提供を開始――10カ国語に拡充
ドコモが「通訳電話サービス」の第2回となる試験提供を開始し、モニター数や対応言語を拡充する。同サービスでは離れた相手に他言語で通訳しながら通話したり、端末1台を使ってその場で通訳した内容を外国人に伝えたりできる。
NTTドコモが5月14日、異なる言語で会話ができる「通訳電話サービス」の第2回試験サービスを、2012年6月1日(10時)から9月30日(23時59分)まで提供することを発表した。利用料金は無料。ドコモのFOMAまたはXi契約者がモニターの対象となる。対応機種はAndroid 2.2以降のドコモスマートフォンとタブレット(一部機種を除く)。
同サービスでは離れた相手に他言語で通訳しながら通話できる「遠隔利用」のほか、端末1台を使ってその場で通訳した内容を外国人に伝えられ「対面利用」が可能。音声認識、翻訳、音声合成などの処理をドコモのネットワーク上で行うことで、端末の処理能力に依存せずに通訳できるのが特徴だ。
ドコモが2011年11月9日から2012年3月31日までに試験提供した第1回の通訳電話サービスの利用者約1000人に今後の利用意向を聞いたところ、約7割が「また利用したい」と回答したことから、第2回を提供することになった。モニターは前回の10倍規模となる約1万人に拡大する。対面利用の対応言語を第1回の英語、中国語、韓国語から拡大し、第2回では英語、韓国語、中国語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、タイ語、インドネシア語の10カ国語に対応する(利用には別途多言語対応アプリが必要)。
第2回ではユーザーからの要望を2つ取り入れた。1つ目が翻訳された内容を聞き取れなかった際にもう1度翻訳結果を読み上げる機能。翻訳結果表示後に画面上のリピートボタンを押すと、翻訳結果が再度読み上げられる。2つ目が、端末1台の対面型利用を開始するまでの時間を短縮したこと。これまでは音声通話とパケット通信を使い、サービス利用開始時に音声着信を待つ必要があったが、今回はパケット通信のみを利用する。今回の試験提供を通じてさらに意見を募り、ドコモは2012年度中の本サービス開始を目指す。
モニターの希望者は、スマートフォンまたはタブレットの「通訳電話サービス紹介サイト」(http://pr.docomo-translation.com/)から申し込める。法人ユーザーはドコモ法人営業に連絡をすることで申し込める。
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