第3回 GALAXY S4のセンサーとバッテリー、発熱問題を調査する:「GALAXY S4」ロードテスト(2/2 ページ)
スマホの不満ナンバーワンと言えば、やはりバッテリーの持ち。GALAXY S4の各種センサーをオフにするとバッテリー消費はどうなるのか、そしてこの時期気になる発熱の問題も調べてみた。
GALAXY S4は、センサーを使ってスマホをより便利に使える機能が数多く搭載されている。「Sプレビュー」では、画面に指を近づけるだけで、画像フォルダの中身をプレビューしたり、Webの一部分を拡大するといった操作が可能だ。また「スマートポーズ」は、フロントカメラで目の動きを検知して、動画再生中に画面から視線をそらすと、自動的に一時停止、戻すと再生を始める。さらに「Sジェスチャー」は、画面に触れずに手の動きだけでスクロールなどの操作ができる。このほかにもいろいろなセンサーを使った便利機能があるが、これらの機能をオフにするとセンサーも使われなくなり、バッテリーの持ちは良くなるのだろうか? テストしてみた。
使用条件をそろえるため、今回はYouTubeの連続再生が可能な「PVSTAR+」というアプリを使い、ディスプレイを点灯状態にして動画を再生し続ける状況を作った。画面の明るさは中央付近で固定に設定し、GPS、Wi-Fi、Bluetoothに加えて、各種センサーを使う機能をオンにした場合と、これらをすべてオフにした場合の、バッテリーがなくなるまでの時間を計測した。
結果はオンの場合が約6時間50分、オフの場合が約7時間5分。オフにしていたほうが多少はバッテリーが持つかなという程度で、実際の使用感としては意外にも、あまり変わらないという結果になった。
なお今回使用したPVSTAR+の動画プレーヤーは、スマートポーズが使えないため、この機能が使える動画プレーヤーなら、もう少し違った結果になっていたかもしれない。各種センサーをオンにした状態で、さらにワンセグの連続視聴もテストしてみたが、こちらも約6時間半は続けて視聴できることが確認できた。
これらの結果を見る限り、さまざまなセンサーがオンになっていても、そのことで極端にバッテリーを消費することはなさそう。もちろん、少しでもバッテリーを長持ちさせたいなら各種センサーを使う機能はオフにしたほうがいいだろうが、この結果を見る限りあまり神経質になる必要はなさそうだ。
使い方によってどこまで熱くなる? 放射温度計でチェック
続いて熱の問題はどうだろうか? 温度の上昇でカメラが起動できなくなった花火大会では、確かにGALAXY 4ははっきり熱いと感じるほど熱を帯びていた。だが、普段はそこまで熱くなることはあまりない。せいぜいパンツのポケットに入れると、ちょっと太ももが温かいなと感じる程度。
ではGALAXY 4はどんなときにどのくらい熱くなるのか、放射温度計を使って表面温度を計測してみた。なお厳密な温度測定ではないので、あくまで参考程度にとらえてほしい。
まずは、エアコンで室温29度~30度、湿度45%~55%にキープした部屋で、スリープ状態のGALAXY 4の表面温度を測った。計測したのはディスプレイのほぼ中央の位置で、温度は32.4度だった。このときGALAXY 4を載せていた台の表面温度も同じく32度程度だったので、32度前後を基準にしている。
この状態から5分間同じ操作をし、表面温度がどう変化するかを調べた。計測内容と計測結果は以下の通り。なお比較のため、iPhone 5でも同じ条件でテストを行っている。
操作内容 | GALAXY S4 | iPhone 5 |
---|---|---|
(スリープ時) | 32.4度 | 32.2度 |
Webサイトの閲覧 | 38.2度 | 34.1度 |
カメラ撮影 | 40.1度 | 36.4度 |
ゲーム(LINE POP) | 39.6度 | 36.7度 |
動画再生 | 40.4度 | 33.7度 |
地図閲覧(GPSオン) | 40.6度 | 33.8度 |
この結果を見る限り、GALAXY 4の表面温度の上昇率は、iPhone 5に比べてやや高いと言わざるを得ない。特にカメラ撮影、動画再生、地図閲覧では40度を超えている。ではGALAXY 4のどこが一番熱くなるのか。放射温度計のレーザー光線をいろいろな場所に当てて計測行ったところ、中でもディスプレイ中央よりやや上の位置、背面に“GALAXY 4”のロゴがあるあたりの表面温度が高くなっていた。残暑厳しい折、スマホの持ち方にも多少工夫する必要があるかもしれない。
関連記事
第2回 ドコモ「あんしんパック」でGALAXY S4が新品同様に!
S Viewカバーの存在が購入のきっかけになった「GALAXY S4」。各種設定も終わり本格的に使い出したある日、悲劇は突然訪れた。それも2回も。第1回 GALAXY S4購入の決め手は“サイズ感”と“S Viewカバー”
ドコモのツートップしていち早く発売された「GALAXY S4」。5インチフルHDという大画面ながら片手に収まるサイズ感に加え、ケータイのサブディスプレイ感覚で使える「S Viewカバー」の存在がポイントだ。「GALAXY S4 SC-04E」で“こんなこと”できるの?:第1回 新機能「デュアル・カメラ」は電車撮りに最高だ
GALAXY S4は、旗艦モデルに相応しい高性能以上に多彩な新機能が特徴だ。今回は新しいカメラ機能でも注目度の高いデュアル・カメラをチェックしてみた。バラして見ずにはいられない:韓国向け8コアプロセッサー搭載「GALAXY S4」でマルチコアの“悩み”を分解して知る
Samsung電子のフラッグシップモデル「GALAXY S4」は全世界で出荷しているが、韓国向けモデルでは「8コア」プロセッサーを搭載する。その内部にハイエンドモデルの悩みを見る。大注目のグローバルモデルが日本にも来た!──ドコモ、GALAXY S4を日本市場投入
ドコモは、Samsungの「GALAXY S4 SC-04E」を発表した。従来モデルから薄く軽くしたほか、新方式有機EL、新世代Snapdragon、大幅に強化したカメラ機能を導入する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.