NTTドコモ、通話とメール重視のスマートフォンを開発中:ベースは“らくらくスマートフォン”
NTTドコモは、9月10日に法人向けスマートフォンを開発中であることを明らかにした。また、専用料金プランとなる「Xiパケ・ホーダイ for ビジネス」も発表した。
らくらくスマートフォンベースで簡単操作を実現する
NTTドコモは、9月10日に「法人向けスマートフォン」(仮称)を開発中であることを明らかにした。また、このスマートフォンの投入に合わせて、専用の料金プランとなる「Xiパケ・ホーダイ for ビジネス」を発表した。法人向けスマートフォンの出荷は、2013年12月から2014年1月を予定している。
法人向けスマートフォン(仮称)は、2013年夏モデルとして登場した富士通の「らくらくスマートフォン2 F-08E」、または、「らくらくスマートフォンプレミアム F-09E」をベースに開発を進めている。
プロセッサーはAPQ8064T(1.7GHz、クアッドコア)で、ディスプレイはサイズが約4.3インチに解像度が540×960ピクセル、メインカメラとして有効810万画素で裏面照射型CMOSを内蔵するほか、インカメラとして有効130万画素で同じく裏面照射型CMOSをそれぞれ内蔵する。本体にmicroSDスロットを用意して最大64GバイトのmicroSDXCが利用でき、無線接続ではIEEE 802.11a/b/g/n/ac(acはドラフト)準拠の無線LANとBluetooth v4.0を用意する。ボディはIPX5、または、IPX8の試験をクリアする防水性能と、IP5Xの試験をクリアする防水防じん性能を有する。
このように、ベースとなるF-08E、または、F-09Eとスペックが共通する部分は多い一方で、バッテリー容量は2500mAhとF-09Eより増え、データストレージとして利用できるROMも8Gバイトと少なくなっている。また、らくらくスマートフォンで採用した「らくらくタッチパネル」は実装しない。サイズ、重さ、連続待受時間、連続通話時間などは現時点で未定だ。
なお、OSはAndroid 4.2を導入するが、「Google Playからのアプリダウンロードは制限しているため、業務外の利用を防げる」とドコモは説明している。
法人向けは通話とメールの簡単操作を重視する
通話とメールの利用が多い法人ユーザーを考慮して、メールや通話が使いやすいユーザーインタフェースを導入する予定だ。計画では、着信をホーム画面ですぐに確認でき、フィーチャーフォンのように左右のスワイプで履歴を表示できるという。
また、ディスプレイには省電力と画面の明るさを両立した「WhiteMagic」を搭載するほか、電力管理アプリ「NX!エコ」を用意して、ユーザーが指定したバッテリー残量や時間になったときに省電力モード(エコモード)に移行するなど、細かい省電力設定を可能にする予定だ。
通話音再生では、聞き取りやすい音質に補正する「スーパーはっきりボイス」や、周囲の音を収集して効果の高いノイズキャンセルを行う「スーパーダブルマイク」を実装した。
企業利用で必須のセキュリティ関連機能では、指先でロックを解除する「スマート指紋センサー」や、パスワードの一括管理を行う「パスワードマネージャー」を採用する。また、NTTドコモの法人向けセキュリティサービス「SECURITY for Biz」に対応して、社内システムとの連携による端末管理やVPN、電子証明書の利用、リモート操作によるロックや初期化が可能だ。
機種名 | 法人向けスマートフォン(仮称) |
---|---|
OS | Android 4.2 |
プロセッサー | APQ8064T(1.7GHz クアッドコア) |
サイズ(幅×高さ×厚さ) | 未定 |
重さ | 未定 |
連続通話時間 | 未定 |
連続待受時間 | 未定 |
バッテリー容量 | 2500mAh |
メインカメラ | 有効約810万画素裏面照射型CMOS |
インカメラ | 有効約130万画素裏面照射型CMOS |
メモリ | ROM:8Gバイト、RAM:2Gバイト |
外部メモリ | microSDXC(最大64Gバイト) |
ディスプレイ | 約4.3インチ QHD(540×960ピクセル)表示 TFT液晶 最大1677万色 |
ボディカラー | ブラック |
主なサービス・機能 | Xi(下り100Mbps/上り37.5Mbps)、FOMAハイスピード(下り14Mbps/上り5.7Mbps)、Bluetooth 4.0、IEEE802.11a/b/g/n/ac(テザリング不可)ほか |
発売予定日 | 2013年12月~2014年1月 |
“ライト”より1955円安い「Xiパケ・ホーダイ for ビジネス」
法人向け専用の定額パケットサービス「Xiパケ・ホーダイ for ビジネス」は、月額2980円で500Mバイトまで利用できる。なお、500Mバイトを超えたデータ通信は、送受信の速度を128Kbpsに制限するが、別途課金(2Gバイト超過ごとに2625円)をすると通常の通信速度で利用できる。
なお、この契約では、法人向けスマートフォン(仮称)以外でデータ通信は行えない(この機種同士でSIMの使い回しは可能)。Xi総合プランユーザーが対象で、別途、「spモード」「ビジネスmoperaインターネット」「ビジネスmoperaアクセスプロ」「ビジネスmoperaアクセスプレミアム」のいずれかの申込みが必要だ。また、“PCなど外部機器を接続した通信”も適用外となる。
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