ドコモおすすめ3機種レビュー(前編)――基本スペックや持ちやすさを比較する:最新スマートフォン徹底比較(2013冬-2014春モデル編)(2/3 ページ)
ドコモが冬商戦でオススメする3機種「ARROWS NX F-01F」「AQUOS PHONE ZETA SH-01F」「Xperia Z1 f SO-02F」は、どのモデルが買いなのか? さまざまな角度からレビューしていきたい。前編では基本スペックを中心に比べた。
持ちやすくて、片手で操作しやすいのは?
数値だけでは判断できない“持ちやすさ”、そして片手での操作性はどうか。
ARROWS NXは十分丸くて手に優しいが、ディスプレイ面の角が尖っているのが少し気になった。画面のどこに触れても通知バーを下げられる操作、画面端から指をスワイプするとショートカットのメニューが現れる「スライドランチャー」、画面を下半分に移動させる「スライドディスプレイ」など、片手使いに配慮した機能も豊富だ。
AQUOS PHONE ZETAは、ディスプレイ面も背面も角が丸く、側面もしっかり削ぎ落とされているので、非常に持ちやすい。ボリュームキーがディスプレイ左下にセンサーキーとして搭載しているが、押し間違いによるものか、たまに反応しないことがあった。慣れの問題でもあるのだろうが、少々違和感を覚えた。握っただけで画面が点灯するグリップセンサーは、確かに便利で、これは常用したくなる。
Xperia Z1 fも、適度に丸みがあって持ちやすいが、左手で持つと、右側面の電源キーとボリュームキーが手に当たってやや違和感がある。小型サイズなので、通知バーも片手で無理なく下げられる。筆者の場合、片手でも画面の端から端まで指が届くのはXperia Z1 fのみだった。
なお、3機種とも電源キーが側面にあるので、片手でも画面のオン/オフがしやすい。5インチクラスのスマホで電源キーが上にあると、片手ではどうしても押しにくいので、こうした配慮はうれしい。
ディスプレイが見やすいのは?
ディスプレイはARROWS NXが「WhiteMagic」、AQUOS PHONE ZETAが「IGZO」、Xperia Z1 fが「トリルミナスディスプレイ for mobile」という独自の技術を採用している。
WhiteMagicはRGB(赤緑青)の画素に4つ目のW(白)を追加。白の部分が明るさを補うので、消費電力を抑えながら、従来と同等の明るさで表示ができる。また800カンデラと明るくなり、屋外での視認性も向上した。IGZOは、静止画の表示中は、画像の書き換え回数が従来の60分の1である1秒間に1回で済むので、省エネに貢献する。SH-01Fは、新開発した省電力駆動ICと、透過率の向上したカラーフィルターを搭載することで、省エネ性能がさらに向上している。BRAVIAの映像技術を取り入れたトリルミナスディスプレイ for mobileは、幅広い色域で表示できるようになった。
実際の画質はどうか? というわけで、同じ写真や動画を再生させて見比べてみた。いずれも輝度は最大に設定し、同じ距離、同じカメラの設定で画面を撮影した。
まずは3840×2160ピクセルの写真を表示。普段使で、HDとフルHDの解像度の差はそれほど感じないが、こうして写真を比較すると、フルHDディスプレイのARROWS NXとAQUOS PHONE ZETAの方が、葉の細かい部分も精細に表現できている。色味は個人の好みもあるだろうが、Xperia Z1 fはやや抑えめ、ARROWS NXとAQUOS PHONE ZETAは非常に鮮やかに表現しているという印象だ。空の色はXperia Z1 fが自然で、ほか2機種は不自然なスカイブルーという印象を受ける。一方で葉の色はAQUOS PHONE ZETAが特に鮮やかで好印象だが、冬らしさを感じるのはXperia Z1 fかな、とも思う。画質とは関係ないが、ARROWS NXは写真を全画面で表示したときにもオンスクリーンキーが表示されるのが目についた。
続いてYouTubeのHD動画を再生した。解像度が同じHDということもあり、失われた画素を復元する「X-Reality for mobile」の効果で、Xperia Z1 fが最も鮮明だった……のだが、輝度を最大にしても3機種の中ではやや暗く、撮影した写真でも猫の顔や体が暗くなってしまった。ARROWS NXとAQUOS PHONE ZETAでは大きな差は感じられず、Z1 fと比べて、猫の毛並みが少々ボヤけていた。
視野角は3機種ともいまひとつだが、最大輝度で最も明るく表現できているARROWS NXが、比較的見やすいように感じる。
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