Y!mobile、そして日本通信とも――U-NEXTが複数のMVNEとタッグを組む理由:MVNOに聞く(2/3 ページ)
7月から「U-mobile PREMIUM」を提供、8月には日本通信との提携を発表するなど、U-NEXTの動きが目立っている。ほかにも、同社は「U-mobile SUPER」として、Y!mobileの通信サービスを再販している。このように複数のMVNEと提携する狙いをU-NEXTに聞いた。
日本通信のサービスはどうやって引き継ぐ?
―― 日本通信の既存ユーザーは、どうなるのでしょうか。b(-mobile)からU(-mobile)に、アルファベットが1文字変わったりはするのでしょうか(笑)。
二宮氏 それは、今まさに検討をしているところですね。ただ、(ブランドを変えると)ユーザーが混乱する恐れもあります。極力ユーザーが混乱しないことが、望ましいと考えています。
―― 金額面には触れられていませんでしたが、日本通信のMVNOは買うのでしょうか。それとも、無償で譲渡されるのでしょうか。
二宮氏 今は、そこは言えません。第3四半期の決算を見ていただければと思います。
―― そんなにすぐ、結論が出るものでしょうか。
二宮氏 そこまで時間をかける案件ではないと考えています。
―― 日本通信の場合は業態変更です、それとは違いますが、これだけMVNOが増えると、消えるところも出てくると思います。そういったMVNOを買って、規模を拡大していくことはあるのでしょうか。
二宮氏 上位のところ(MVNO)は、割と考えていることかもしれません。
浅賀氏 それをMNOにやってもらうのか、われわれのような中間のMVNOやMVNEがやるのかは、今後の課題になると思います。
二宮氏 ただ、MVNEが変わるとAPNの書き換えが必要なったりするので、そこは課題になるかもしれません。
―― ちなみに、b-mobileのユーザー数を合算すると、楽天モバイルを抜き、3位に踊り出ます。
二宮氏 うまくいけば、ですけどね(笑)。
―― 今後は、「MVNEのMVNE」として、MVNOとMVNEの間に入るようなこともしていくのでしょうか。
二宮氏 視野には入れています。企業によっては、独自の会員を持たれているところがあります。(そういった企業が)どこのMVNEが合っているかが分かれば、タイムリーに(MVNOのサービスを)投入できます。
―― MVNOに対するコンサルティングのような形ですね。
二宮氏 そうですね。
音声定額サービスは早急に準備する
―― Y!mobileのネットワークを使ったU-mobile SUPERも、マルチMVNE化の一環と考えていいのでしょうか。あのプランは、どういうユーザーに向けたものなのかも、ご説明ください。
二宮氏 通話メインで考えている方への訴求として、必要だと考えました。ですから、データ容量も、一番売れているのは低いもの(Super Talk S)になります。
―― そういえば、ドコモ回線のプランには、中継電話を使った音声定額がないですね。
二宮氏 あまりプロモーションはしていませんが、パックプラン(月額800円で60分の無料通話分が付く「でんわパック60」)があります。あるにはあるのですが、(業界全体の流れが)われわれの思った方向とは違ってきて、「何分いくら」ではなくなっています。ここについては、早急に準備する予定です。
―― 通話もやはり定額にしていくとういことですね。
二宮氏 通話は卸値も決まっているので、データをどうカスタマイズして使い放題を作っていくのかが重要になります。IIJさんのLTE使い放題と、通話し放題の設計がうまくいけば、それらをパッケージングして販売したいですね。
―― Y!mobileのプランはMNOと同じになっていますが、ここはもう少し違いを出せないものでしょうか。
二宮氏 こうご期待というところですね。
―― ドコモ、ソフトバンク(Y!mobile)ときた中で、残る1社はいかがですか。
二宮氏 auさんとは限りませんが、(MNOの種類を増やす)可能性はあります。
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