レビュー

「記録より記憶」にきっちり応える――「Galaxy Note8」のカメラを試す荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/3 ページ)

サムスン電子の「Galaxy Note8」はシリーズ初となるデュアルカメラを搭載した。画質に定評のあるGalaxyのカメラが、デュアル化することでどうなったのか見てみよう。

デュアルカメラの威力は「ライブフォーカス」で光る!

 デュアルカメラといえば、「背景ぼかし」である。HuaweiのデュアルカメラモデルやiPhoneのXやPlus系モデルが示すように、カメラを2つ搭載していると、2つのカメラの視差を使って距離を測ることでより正確に背景をぼかせるのだ。

 Note8では、「望遠側レンズをメインに使って背景をぼかした写真」と「広角側レンズのみで撮ったノーマル写真」の両方を記録してくれるのである。「ライブフォーカス」をタップし、画面上にある「デュアルキャプチャ」をオンにすべし。


ライブフォーカスの撮影画面

 ライブフォーカス時は背景のぼかし具合をスライドでコントロールできる。上の撮影画面は最大にボカした状態だ。

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 ではその結果をどうぞ。デュアルキャプチャしているので、広角側のノーマルな写真と、背景をぼかした写真の2枚を。


広角カメラで撮った通常の写真(デュアルキャプチャで保存)

ライブフォーカスで背景をぼかした写真(デュアルキャプチャで保存)

 これ、優秀です。顔は当然ながら、マフラーやコートと背景がしっかり分離していて不自然さがないもの。

 さらに半逆光ながら顔の明るさも申し分ないし、肌色もきれい。肌色の再現性にものすごく力入れているのが分かる。

 ちょいとiPhone Xとも比べてみよう。


左がGalaxy Note8のライブフォーカス。右がiPhone Xのポートレートモード。

 注目ポイントは肌の色と、頬の白とび部分。ハイライト部のグラデーションって処理がすごく難しいポイントなのだけれど、Note8はすごくスムーズにまとめてるのがわかる。正直感心。

 Note8のポートレートをあと1枚。

 明るい室内で1枚。ライブフォーカスで。手に持ってるコーヒーカップに一部不自然な所があるけれど、おおむね良い感じに。横から光が当たっているがシャドウ部が暗くなりすぎないように調整しているので、階調も滑らかだ。


昼間の室内でライブフォーカス撮影。階調もなめらか

インカメラで自撮り三昧

 お次はインカメラを見てみよう。


Galaxy Note8のインカメラ

 インカメラは800万画素ながら、レンズは25mm相当の広角で、明るさはF1.7。しかもオートフォーカス(AF)付き。インカメラとしてはなかなか優秀であるが、インカメラのポイントはやはり美肌系であること。

 ビューティーボタンをタップすると、「肌の色合い」「スポットライト」「スリム」「目の強調」「輪郭補正」と5つの項目が出てくる。


ビューティー(美肌)項目をセット中の図

 普通に自撮りすると、下のように普通に撮れるわけだが……。


普通に自撮りした写真

 パラメータを最強にするとこうなるのである。


パラメーター全振りで自撮りした写真

 いやあ自撮り文化といった感じに。

 「スポットライト」は顔を明るくするエフェクトなのだが、「正面」「左」「右」のどちらから光を当てたかを設定すると計算してエフェクトをかけてくれる。


正面から光を当てたエフェクト

右から光を当てたエフェクト

 まあいろいろと強めにセットしたせいで派手目の映りになったけれど、ほどほどにとどめておけば特に問題はないかと思う。使う人は当たり前のように使うし、使わない人は一切使わない機能の1つですな。

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