愛称は「京ぽん」 日本初のOpera搭載ケータイ「AH-K3001V」(懐かしのケータイ)
Webブラウザ「Opera」を搭載することでPC向けサイトもの閲覧できるようになった「AH-K3001V」。PCを使ったデータ通信も定額で利用できるとあって、発売当初は品薄状態が続くほどの人気が出ました。
思い出のケータイを振り返る連載。今回紹介するのは、DDIポケット(現・ソフトバンク、ウィルコム沖縄)の京セラ製PHS「AH-K3001V」です。
AH-K3001Vは、日本で初めてパケット定額制を導入した「AirH"PHONE」の3機種目で、「京ぽん」の愛称で親しまれました。
日本で初めてWebブラウザ「Opera」を搭載し、ケータイ用に作られたC-HTML(コンパクトHTML)のサイトに加えて、通常のHTMLで作られたPC向けサイトも閲覧できました。OperaはJavaScriptや暗号化通信(SSL)、Cookieにも対応していて、ネットショッピングやネットバンキングなども一部利用できました。
さらにPOP3/SMTP対応の電子メールソフトも搭載していて、PC用メールのやり取りもできました。
これらに加え、USBケーブルで接続したPCでのデータ通信も定額料金で利用できるということで、ネットのヘビーユーザーからの注目を集め、発売後数カ月は品薄状態が続くという人気ぶりでした。
DDIポケットは、2005年2月にウィルコムへと社名を変更しました。その後、AH-K3001Vは新色「シルキーレッド」を追加する一方、他のカラーもロゴなどを変更して併売されました。
ちなみに「京ぽん」は、もともとはユーザーが付けた俗称でした。しかし、「京ぽん」をタイトルに使った書籍が発売されたり、後に京セラが商標登録したりするなど、ほぼ公式の愛称になりました。
(機材協力:携帯市場)
「AH-K3001V」の主な仕様
- 発売日:2004年5月14日
- キャリア:DDIポケット
- メーカー:京セラ
- サイズ:約49(幅)×98(高さ)×20.8(奥行き)mm
- 重量:約97g
- メインディスプレイ:2.2型(240×320ピクセル)半透過TFT液晶 26万色
- サブディスプレイ:97×17ピクセル モノクロ液晶
- アウトカメラ:有効約11万画素CMOS
- ボディーカラー:シルバー、ホワイト、ネイビーブルー(2004年11月5日発売)、シルキーレッド(2005年2月2日)
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