「楽天ペイ」アプリに「Edy」統合へ 個人間送金も予定
楽天は、「楽天ペイ」「楽天Edy」「楽天スーパーポイント」を1つのアプリで管理できるようにする予定。個人間送金も開始する。時期は未定。
楽天は現在、非接触決済サービスとして「楽天Edy」、コード決済サービスとして「楽天ペイ」を提供しているが、これらと楽天スーパーポイントを1アプリで管理できるようにする予定。「楽天ペイ」アプリの機能を拡充することで実現する。8月6日の決算会見で、代表取締役 副会長執行役員の穂坂雅之氏が明かした。時期は未定で、詳細は追って案内される。
楽天ペイアプリから楽天IDを設定するだけで、楽天ペイ、楽天Edy、楽天スーパーポイントが管理できるようになる。現在、上記の3サービスは個別にアプリが提供されているが、楽天ペイアプリを拡張することで、ユーザーの利便性向上を図る。例えば一度の設定で、楽天ペイとEdyで連携しているクレジットカードを登録できる、といったことが期待される。
楽天ペイアプリに機能を統合後も、既存の楽天Edyや楽天スーパーポイントのアプリは提供される予定。
さらに、楽天ペイアプリから個人間送金も可能にする予定。個人間送金は楽天IDと連動する予定で、提供時期、送金・活用方法などの詳細は別途案内される。
楽天カード、楽天Edy、楽天ポイントカード、楽天ペイのいずれかが使える店舗は全国で約120万を突破しており、穂坂氏はこれを「200万店舗まで持っていきたい」と意気込む。ただ、iOSで非接触決済サービスを利用するには「Apple Pay」に対応している必要があるが、現時点で楽天EdyはApple Payには対応していない。
競合の「LINE Pay」は、もともとQRコード決済を提供しているが、2018年秋から「QUICPay」を使った非接触決済をAndroid向けに提供する。楽天とは順番が逆だが、非接触決済+コード決済のサービスを持つことで、「ユーザーに選択肢を与えられる」「より多くの加盟店を持てる」というメリットが生まれる。
手数料0%には追随しない
楽天ペイ(コード決済)の決済手数料は3.24%だが、折しも、LINE PayとPayPay(ソフトバンクとヤフーの合弁会社)が、3年間にわたり決済手数料を無料としている。楽天はここに追随するのか? 同社に確認したところ、現時点で手数料を0円にすることは予定していないとのこと。「導入店舗に対しては、付加価値のあるサービスを提供していく。例えばスマートフォンで決済したデータは、それを活用して顧客を誘致するためのサービスにつなげられる」(同社)
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