残高不足で改札から出られない場合も 「Mizuho Suica」の意外な落とし穴(2/2 ページ)
交通系ICサービス「Mizuho Suica」でチャージが利用できず、改札から出られない事態に陥った。原因は、みずほ銀行のオンライサービスが休止していたため。知らなかった筆者も悪かったが、告知の方法にも問題があったと感じている。
改札から出る手段がなくなったら?
みずほ銀行のサービス休止期間、改札出場時にMizuho Suicaの残高が不足していて、同行者もおらず、現金も持っておらず、Apple Payからチャージする手段もない……となると、改札から出られなくなってしまう。こうした可能性をはらんでいる以上、Mizuho Suicaについては、みずほ銀行だけでなく、JR東日本も含めてもう少し大々的に告知しても良かったのではないだろうか。
ただ、JR東日本はMizuho Suicaへの現金チャージや、実店舗での決済は提供しているが、みずほ銀行が提供するサービスについてはコメントする立場にないとのスタンス。「Mizuho Suicaのうち、みずほWalletアプリとMizuho Suicaへのチャージに伴う口座振替は、みずほ銀行がサービス提供者ですので、弊社としてはコメントは差し控えさせていただきます」(同社)
ちなみにJR東日本の場合、万が一改札から出られなくなった場合に、名前、住所、連絡先を伝えた上で、後日支払う手続きを取ることもある。これはMizuho Suicaに限らず、通常のSuicaでも同様だ。本当に困ったときは、駅員に相談するのがよいだろう。
次回のサービス休止期間は?
今後は、2018年11月10日0時~11月12日8時、2018年12月15日0時~12月17日8時、2019年1月12日0時~1月15日8時、2019年2月9日0時~2月12日8時にサービスを休止することが決定している。Mizuho Suicaユーザーは、これらの期間を避けて十分にチャージしておくようにしたい。
また、iPhoneのWalletアプリには、登録したSuicaの残高が一定額を下回ると、通知をしてくれる設定がある。Mizuho Suicaはオートチャージには対応していないので、うっかり残高が足りないということが起きやすい。小まめに残高を確認するのが面倒な人は、ぜひ設定しておきたい。
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