口座引き落としで支払い みずほ銀行が“スマホデビット決済”を2018年春に開始
みずほ銀行が2018年春に「スマートデビット」を開始する。銀行口座から代金を引き落とし、スマホをかざすだけで支払える。支払いは「QUICPay+」を利用する。
みずほ銀行が、2018年春にスマートフォンでデビット決済ができる「スマートデビット」を開始する。
スマートデビットは、スマートフォンだけで利用できるデビット決済サービス。デビット決済は、銀行口座から即座に代金を引き落とす決済のことで、口座残高の範囲で支払いができる。
支払いは「QUICPay+」で行う。QUICPay+が利用できるコンビニエンスストア、スーパー、ファミレスなど65万以上の加盟店で、スマートフォンを決済端末にかざすだけで支払いができる。紙での登録が不要で、即時登録して利用開始できるのも特徴。
サービス開始に合わせて「みずほWalletアプリ(仮称)」も提供し、アプリから預金口座の残高や利用明細を確認できる。旧「みずほ銀行アプリ」の機能の統合も行う。
サービスの対象となるのは、みずほ銀行の普通預金口座を開設している個人のユーザー。対応するデバイスは、Android 4.4以上を搭載したFeliCa対応機種。
みずほ銀行は、「スマートフォンだけで使える」「紙での登録不要」「銀行口座直結で支払い」「幅広い店舗で使える」「スマホをかざすだけで支払い可能」を満たすサービスは、スマートデビットが初めてだとしている。
モバイル決済サービスは、FeliCaの非接触決済を利用した「おサイフケータイ」や「Apple Pay」に続き、「LINE Pay」「楽天ペイ」「d払い」などバーコードを見せて支払うサービスも増えつつある。スマートデビットも前者の非接触決済を利用したものだが、クレジットカードを登録したり、電子マネーをチャージしたりする必要がないのがメリット。スマートデビットは、「クレジットカード持っていない/使いたくない」「設定が面倒」といった理由でモバイル決済を敬遠していたユーザーに訴求できそうだ。
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