スマホを持たない7割のシニア層へ ドコモと富士通が語る「らくらくスマホ」戦略(2/2 ページ)
シニアのスマートフォン率はわずか3割。そんなシニアのスマホ移行を狙う機種が「らくらくスマートフォン」だ。最新機種の「F-01L」では、どんな機能をシニアに訴求していくのか。
ドコモは「お得な料金プラン」と「乗り換えやすい仕組み作り」に注力
富士通に続き、ドコモ川口氏もドコモのシニア層に向けた取り組みを紹介した。
若い世代はスマートフォンの所有率が高い一方、シニア層はフィーチャーフォン(ケータイ)ユーザーが多いことを改めて指摘。ケータイからスマートフォンへの移行をためらうのは、以下の理由が多いとのこと。
- ケータイの操作方法に慣れている
- スマートフォンの端末代金や通信料金が高そう
- 利用シーンやメリットが分からない
ドコモは、こうした機種変更への壁を払拭(ふっしょく)すべく、料金と操作性についての取り組みを強化してきた。
料金面では、対象端末を購入することで、月額料金からずっと1500円割り引く料金プラン「docomo with」を2017年から提供している。F-01Lはこのdocomo withに対応している。
操作性については、全国約2400店舗のドコモショップで、参加費無料の事前予約制を取り入れた講座「ドコモスマホ教室」を開催してきた。具体的にはスマートフォンの使い方を分かりやすく教えてくれる。実際の機種を使いながら“スマホのプロ”と呼ばれる専任講師が優しくレクチャーしてくれるので初心者にも好評だという。
今後は、スマートフォンへの乗り換えを検討する人だけでなく、スマートフォンの初心者や既に使っている人なども対象にした「60歳からのスマホプログラム」を提供する。
同プログラムの対象年齢は60歳以上で、以下の3つの特典を受けられる。
- 毎日の歩数と体重の記録がdポイントになる「dヘルスケア(月額500円)」
- レジャー施設などで特典が受けられる「dエンジョイパス(月額500円)」が最大13カ月間無料
- 「らくらくコミュニティ」でプログラム特典が受け取れる(内容は近日公開予定)
スマートフォンの便利さや楽しさを感じてもらい、スマートフォンの利用者からケータイの利用者へ“口コミ”による乗り換えを狙っていく。
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