iOSの間口を広げる「新iPod touch」 安さは魅力だが、セルラーモデルも欲しい:石野純也のMobile Eye(2/3 ページ)
Appleが約4年ぶりに「iPod touch」新モデルを発表した。2万1800円(税別)からという価格は、現行のiOSデバイスでは最安だ。このiPod touchを試用することができたので、レビューをお届けしたい。
カメラの画質はまずまず
背面には、800万画素のカメラが搭載されている。レンズのF値は2.4。HDR撮影やタイムラプスなどの機能には対応しているが、最新のiPhoneに搭載された「スマートHDR」は利用できない。処理能力の違いのためか、Live Photosにも対応しない。動画は4K撮影に非対応で、最大の解像度は1080pのフルHDになる。本体が薄いこともあって、カメラ部分が飛び出しているのはデザイン的にやや残念なところだが、iPhoneほどは目立たない印象だ。
実際に写真を撮ってみたが、仕上がりはまずまずといったところ。最新iPhoneのカメラのような発色のよさはなく、よくいえば被写体に忠実、逆に言えば少し地味な印象を受ける。屋内で撮った限りでは、フォーカスの速度も最新のiPhoneと比べると、やや遅めだと感じた。といっても、iPod touchをメインのカメラとして使う人は少なく、価格とのバランスを考えると、悪くないクオリティーといえる。
逆に、前面のFaceTimeカメラは、もう少し頑張ってほしかったところ。120万画素と画素数も少ないため、その名の通り、自撮りというよりFaceTimeやLINEのビデオ通話で使うためのカメラと考えておいた方がよさそうだ。
3.5mmのイヤフォンジャック搭載もうれしい
iPod touchらしさとして挙げておきたいのが、iPhone 7から省かれた3.5mmのイヤフォンジャックがきちんと搭載されているところだ。
音楽プレーヤーと考えるとある意味当然のことだが、最近ではiPad Proにもイヤフォンジャックがなく、外出先で音楽を聞いたり、ゲームを遊んだりする際には、AirPodsをはじめとするワイヤレスイヤフォンを利用するか、変換ケーブルを介してLightningやUSB Type-Cに有線イヤフォンを接続する必要があった。
Bluetoothのワイヤレスイヤフォンは、ケーブルがないため、取り回しがしやすい一方で、充電などの手間がかかる。AirPodsは非常に手軽にペアリングできるが、それでもケーブルを挿すだけで、バッテリーを気にせず、いつでもイヤフォンで音楽が聞ける手軽さにはかなわない。音質にとことんこだわったものや、逆に超低価格なものまで、選べるイヤフォンの幅が広がるのも有線接続ならではのメリットといえる。その意味で、3.5mmのイヤフォンジャックが搭載されたiPod touchは貴重な存在だ。
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