「Galaxy Fold」の使い勝手をじっくりと検証する 24万円の価値はある?(3/6 ページ)
サムスン電子の折りたたみスマートフォン「Galaxy Fold」が10月25日に発売された。閉じた状態は4.6型のディスプレイが表示され、開くと7.3型のワイドなディスプレイを利用できるのが最大の特徴。約4日と短期間ながら試用する機会を得たので、実際の使用感をお伝えしたい。
2つの画面は連動している
カバー/メインディスプレイの表示内容は基本的に連動しており、本体を折りたたむと、メインディスプレイと同じ内容がカバーディスプレイにも表示される。メインディスプレイで表示した記事の続きをカバーディスプレイで読むこともできるわけだ。
端末を閉じたときに、メインディスプレイの内容をカバーディスプレイにも自動で表示させるかは、アプリごとに設定できる。初期状態では、カバー/メインディスプレイのアプリはほとんど連動しておらず、設定の「フロント画面のアプリを設定」からアプリごとに設定する必要がある。ここをオンにしたアプリのみ、連動した表示が可能になる。
なお連動表示に対応しないアプリもある。例えば写真アプリ「みてね」やコミックアプリ「ジャンプ+」は対応しておらず、メインディスプレイでアプリを起動した状態で本体を閉じると、カバーディスプレイはホーム画面になる。その後、カバーディスプレイから、連動表示に非対応のアプリを起動しようとすると、アプリを再起動する形になる。
反対に、カバーディスプレイでみてねやジャンプ+などを起動してからメインディスプレイでも起動すると、カバーディスプレイで起動した縦長表示のままになる。メインディスプレイ向けの表示に切り替えるには、アプリを再起動する必要がある。
4:3のコンテンツが格段に見やすい
SNSやブラウザなど縦スクロール型のアプリは、スマートフォン向け表示だと縦長のカバーディスプレイの方が広範囲を表示できるが、メインディスプレイの方が大画面なので、視認性は格段に上がる。一方、メインディスプレイのアスペクト比は4.2:3と正方形に近いので、縦スクロールのコンテンツは必然的にスクロール回数は増える。WebサイトSNSなどの画像や文字は、カバーディスプレイの方が1画面にたくさん表示できるという逆転現象が起きる。
一方、4:3のコンテンツが多い電子書籍や写真は、7.3型のサイズを有効に使うことができ、ほぼ全画面で表示できるので没入感が増す。横向きにすると、コミックだと見開き表示になり、2ページ分を一気に表示できる。これは他のスマホでも同様だが、画面サイズが小さいので見開き表示は実用的ではない。しかし7.3型のGalaxy Foldなら、見開き表示でも読みやすい。文庫本は、縦向きでも横向きでも情報量はほぼ変わらないケースが多い。
カメラは「4:3」の比率で撮影することをオススメする。縦向きで撮った写真は本体を縦向きに、横向きで撮った写真は本体を横向きにすると、ほぼ全画面で楽しめる。
一方、縦長のアスペクト比を前提として作られたアプリをGalaxy Foldのメインディスプレイで起動すると、不自然な表示になることがある。例えば「Pokemon GO(以下、ポケモンGO)」の場合、4.2:3の比率に引き延ばして表示するため、画面の一部が欠けて見えたり、表示崩れを起こしたりしてしまう。Galaxy Foldの4.2:3の比率に最適化させる必要があり、対応アプリの増加に期待したい。
動画視聴はどうか。スマートフォンで一般的な16:9の動画を横画面で再生すると、上下に黒帯ができてしまい、7.3型のサイズをフルに生かすことはできない。それでもスマートフォンとしてはワイドな表示であり、動画視聴でも没入感は得られる。
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