検索
レビュー

「Galaxy Fold」の使い勝手をじっくりと検証する 24万円の価値はある?(2/6 ページ)

サムスン電子の折りたたみスマートフォン「Galaxy Fold」が10月25日に発売された。閉じた状態は4.6型のディスプレイが表示され、開くと7.3型のワイドなディスプレイを利用できるのが最大の特徴。約4日と短期間ながら試用する機会を得たので、実際の使用感をお伝えしたい。

Share
Tweet
LINE
Hatena

本体の持ちやすさはどう?

 本体の持ちやすさはどうか。ディスプレイが2つあり、そのうちの1つは7.3型と大きいことから、Galaxy Foldは約276gとなかなかのヘビー級。閉じると幅は62.8mmとかなり細く、片手でも持ちやすいが、さすがに重量感がある。閉じると端末がよりコンパクトになるので重量が凝縮されるが、開くと重量が分散されるので、数値ほど重くは感じない。重さについては、閉じたときの方が慣れるのに時間がかかりそうだ。

 サムスンは、閉じた状態の4.6型ディスプレイは「カバーディスプレイ」、開いた状態の7.3型ディスプレイは「メインディスプレイ」と呼んでいる。本体を開くと、メインディスプレイを含む幅は一気に117.9mmにまで伸びる。開いたまま片手で握り続けるのは至難の業だが、親指以外の4本の指を背面に添えれば片手持ちも可能だ(筆者の場合)。

Galaxy Fold
開いたまま片手で握り続けるのはつらいが、頑張れば握れる
Galaxy Fold
2画面スマートフォン「M Z-01K」(右)と並べてみた。Galaxy Foldの方が細身だ
Galaxy Fold
閉じた状態だと抜群に持ちやすいが、ズッシリ感がある

 例えば電車での移動中、ブラウザで記事を読む、SNSの投稿を眺める程度の用途なら、吊革につかまったまま片手でもいけそう。厳しければ本体を折りたたんでカバーディスプレイを使えばよい。逆に座ったときやドア付近の場所を確保できたときなど両手が使える環境なら、本体を開いて大画面で情報収集したり動画を楽しんだりすればよい。このように、用途に応じてカバー/メインディスプレイを柔軟に使い分けられるのがGalaxy Foldのメリットだ。

Galaxy Fold
カバーディスプレイは片手でスクロールしやすい
Galaxy Fold
開いた状態は両手持ちが基本だ

 閉じた状態での片手操作は快適だが、カバーディスプレイは上下の余白が広く、4.6型という数値よりも小さく感じる。それもそのはず、カバーディスプレイのアスペクト比は21:9と縦長。同じアスペクト比の「Xperia 1」(6.5型)や「Xperia 5」(6.1型)が2回りほど細くなったと言えば、分かりやすいだろうか。6型クラスのスマホに慣れた身としては、まるで小型スマホを操作しているかのように感じるし、文字入力やゲームなど、少し手の込んだ操作には慣れを要する。上下の余白を生かした表示も欲しいところだ。

Galaxy Fold
同じく21:9比率のディスプレイを備える「Xperia 1」(右)と並べてみた
Galaxy FoldGalaxy Fold ホーム画面やアプリトレイに並ぶアプリの数も少なく、開いた状態から一転して、小型スマホに変わってしまう

 Galaxy Foldは、ディスプレイを内側にして折る「谷折り」を採用している。メインディスプレイを保護できるのが谷折りのメリットだが、閉じた状態でより大きな画面を活用するなら、「HUAWEI Mate X」が採用しているような、メインディスプレイ外向きに折る「山折り」もアリなのではないかと思う。

Galaxy Fold
「HUAWEI Mate X」はメインディスプレイを外側にして折るタイプなので、メインディスプレイが単純に2分割され、たたんだ状態でも大きな画面を表示できる

 Galaxy Foldの閉じた状態のサイズは約62.8(幅)×160.9(高さ)×15.7〜17.1(奥行き)mm。一般的なスマホと比べて幅が細いが、折りたたむ分、厚さが増している。高さはXperia 1(約167mm)と比べると約7mm短く、ポケットにも十分入るサイズ感だ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る