折りたたみスマホ「Galaxy Fold」と「HUAWEI Mate X」は何が違うのか?(1/2 ページ)
「Galaxy Fold」を発表したSamsungに続き、Huaweiも折りたたみスマホ「HUAWEI Mate X」を発表した。2機種とも、閉じた状態は従来のスマートフォンのように、開くとタブレットのように使えるのは共通しているが、何が違うのか。現時点で判明している情報からまとめた。
「Galaxy Fold」を発表したSamsung Electronicsに続き、Huaweiも折りたたみ型のスマートフォン「HUAWEI Mate X」を発表した。スマートフォンはこれまで、ストレート形状をベースに進化を果たしてきたが、久々に、利用スタイルを根本から変える新機軸の形状といえる。2機種とも、閉じた状態は従来のスマートフォンのように、開くとタブレットのように使えるという点では共通しているが、何が違うのか。現時点で判明している情報からまとめた。
折りたたみの機構が違う
まず最も大きな違いとして挙げたいのが、折りたたみの機構だ。Galaxy Foldは7.3型のディスプレイを内側にして折りたたみ、たたんだ状態では4.6型のディスプレイが外側に表示されるスタイル。つまりメインとサブのディスプレイが用意されている。
一方、HUAWEI Mate Xは1枚の大きな8型ディスプレイを外向きに折りたたむスタイル。閉じると表が6.6型、裏が6.38型の両面スマホになるが、この両面ディスプレイをどう使い分けられるのかも興味深い。折りたたんだ状態ではディスプレイが両面に露出するのはデメリットといえるが、これを保護するケースも提供する。
閉じた状態のディスプレイサイズは、Galaxy Foldが4.6型、HUAWEI Mate Xが6.6型/6.38型でMate Xの方が約2型大きい。Galaxy Foldの4.6型ディスプレイは本体の面積に対して小さく、ベゼルも太いため、サブディスプレイのような役割だと想像されるが、Mate Xのディスプレイはベゼルがほぼなく、本体の面積をめいっぱい活用している。Huaweiは閉じた状態も開いた状態も、利用シーンとして同じくらい重視しているのかもしれない。
どちらの機構がいいかは一概にはいえないが、ディスプレイを保護したければGalaxy Fold、両面ディスプレイを活用したければHUAWEI Mate Xが適している。Mate Xは両面ディスプレイを生かし、カメラで撮影をする際、被写体は背面ディスプレイで撮られる状態を見ることができる。
本体を開くと、Galaxy Foldや7.3型、HUAWEI Mate Xは8型と、1枚のタブレットのような形状になり、折りたたんだ箇所に線や切り欠きなどは入らない。これは従来の2画面スマホにはないメリットといえる。
また、Mate Xのようにディスプレイが外側に開く形なら、開いた状態のまま固定して、どちらか一方のディスプレイで動画を楽しむといった使い方も期待される(ドコモの2面スマホ「M Z-01K」もこうした使い方ができる)。感覚的な話をすれば、Mate Xの方が「変態っぽい」といえる。
HUAWEI Mate Xはノッチなし
ディスプレイは2機種とも有機ELを採用しているが、サイズ以外の大きな違いとして「ノッチの有無」も挙げたい。Galaxy Foldは7.3型ディスプレイ上にインカメラがあるため、右上にいわゆるノッチが(切り欠き)があるが、HUAWEI Mate Xは8型ディスプレイ上にはインカメラはなく、ほぼ全面ディスプレイとなっている。
Mate Xのカメラは閉じた状態の背面左端に搭載されており、どのディスプレイにもノッチはない。自分撮りは閉じた状態でのみ行う。開いた状態で自分撮りができないのはマイナスだが、あまりニーズがないと判断したのだろう。
大画面を生かしたマルチタスク機能は2機種共通のメリットだ。Galaxy Foldは3つのアプリを同時に表示できる。HUAWEI Mate Xは左右の画面に異なるアプリを表示できるが、Galaxy Foldのように3つのアプリを表示できるのかは不明。
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