Samsungの折りたたみスマホ「Galaxy Fold」は何が新しい? 気になるポイントは?(1/2 ページ)
Samsungの折りたたみスマホ「Galaxy Fold」の製品版が、ついに披露された。これまでも他社から2画面スマホや、ディスプレイを折りたためるスマホは発表されたが、Galaxy Foldは何が新しいのか? 現時点で判明している特徴をまとめた。
Samsung Electronicsの折りたたみスマートフォン「Galaxy Fold」が発表された。コンセプトモデルは2018年11月に披露されていたが、その製品版がついに登場。2019年4月26日に世界各国で発売される(日本での発売は未定)。
2019年はこのSamsungを筆頭に、ディスプレイ自体を折りたためるスマートフォンが増え、「折りたたみスマホ」が新たなトレンドになることが期待される。これまでも、2つのディスプレイを搭載したZTEの「M Z-01K」や、中国のディスプレイメーカーでもあるRoyoleが開発したディスプレイを折りたためるスマホ「FlexPai」などが登場したが、Galaxy Foldは何が新しいのか? 現時点で判明している特徴をチェックしていこう。
ディスプレイを内側にして折りたたむ機構
MやFlexPaiは、折りたたむとディスプレイが外側に露出するタイプだったが、Galaxy Foldは逆で、折りたたむと7.3型の「Infinity Flexディスプレイ」が内側になり、外側に4.6型の「カバーディスプレイ」が露出する。つまりGalaxy Foldは、MやFlexPaiのように2枚分のディスプレイを広げて1枚のディスプレイにするタイプではなく、小さいディスプレイ(4.6型)と大きいディスプレイ(7.3型)を個別に備えているというわけだ。
この機構のメリットは、折りたたんだ状態だと内側の7.3型ディスプレイが外に露出せず、保護できることだ。MやFlexPaiは折りたたむとディスプレイが表と裏の両方に露出するので、落としたときにディスプレイ面のガラスが割れやすくなるというデメリットがあった。
ディスプレイが分離しているが、2つのディスプレイはシームレスに使える。本体を開くと、カバーディスプレイで表示している内容はInfinity Flexディスプレイに引き継がれる。例えばカバーディスプレイで地図を表示しているとき、もう少し広範囲を見たいと思って本体を開くと、同じ地図がInfinity Flexディスプレイに大きく表示される。
カバーディスプレイ=サブディスプレイ?
一方で気になる点もある。カバーディスプレイは4.6型と小さいだけでなく、アスペクト比が21:9と縦長で、18:9や19:9が主流の現行スマホと比べると、さらに縦長になった。解像度がHD+なのも心もとない。また写真を見る限り、ディスプレイの表示領域が狭く、ベゼルが異様に広くなっている。これだと見た目にも不格好だし、せっかく広い面積があるのにもったいない。
Samsungとしては、メインは開いた状態で使い、カバーディスプレイはサブ的に使ってほしいと考えているのかもしれない。折りたたみケータイでいう「サブディスプレイ」のような位置付けに近いだろうか。ただ、例えばSNSやチャットアプリを使う程度なら、カバーディスプレイでも十分だろう。カバーディスプレイがどこまで“使える”のかは気になるところだ。
7.3型ディスプレイをフルに生かせるのか?
Infinity Flexディスプレイのアスペクト比が4.2:3と正方形に近いのも気になる。スマートフォンの画面アスペクト比は、16:9、18:9、19:9など縦長が一般的で、アプリも基本的にこれら比率に合わせて作られている。映像コンテンツも同様のアスペクト比で作られているため、7.3型の領域をフルに生かすことはできない。
一方、Samsungは、Googleやアプリ開発者とともに、Galaxy Foldのディスプレイを生かすための取り組みも行っているという。実際、発表会のデモではGoogleマップがInfinity Flexディスプレイに全画面で表示され、製品サイトでは全画面でゲームをプレイしている様子も紹介されている。Infinity Flexディスプレイに最適化されたコンテンツが増えることに期待したい。
複数のアプリを同時に表示するマルチタスクは、Galaxy Foldでさらにはかどりそうだ。発表会では、Infinity Flexディスプレイに3つのアプリを同時に表示するデモを披露。左半分にYouTubeを、右上にチャットアプリ、右下にブラウザを表示し、動画を見ながらチャットをしたり、Googleで検索をしたりする様子を紹介した。各アプリの表示画面をドラッグして表示位置を切り替えることも可能だ。
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