折りたたみスマホ「Galaxy Fold」と「HUAWEI Mate X」は何が違うのか?(2/2 ページ)
「Galaxy Fold」を発表したSamsungに続き、Huaweiも折りたたみスマホ「HUAWEI Mate X」を発表した。2機種とも、閉じた状態は従来のスマートフォンのように、開くとタブレットのように使えるのは共通しているが、何が違うのか。現時点で判明している情報からまとめた。
基本スペックの違い
基本スペックも見ていこう。まず気になるのはサイズだが、Galaxy Foldは現時点でサイズと重さは公表していない。HUAWEI Mate Xは閉じたときのサイズは78.3(幅)×161.3(高さ)×11m(奥行き)mm、重さは295g。ディスプレイが2枚分あるとはいえ、重さがハイエンドスマホから100gほど増しているのは気になるが、厚さが11mmに抑えられているのは評価できる。Huaweiの最新ハイエンドスマホ「HUAWEI Mate 20 Pro」の厚さは8.6mmなので、それから2.4mmしか増えていない。
ディスプレイサイズの小さいGalaxy Foldの方が本体サイズも小さいと思われ、携帯性はGalaxyの方が優れているかもしれない。
なお、HuaweiはMate Xの発表時に、競合他社の折りたたみスマホは厚さが17mmあり、これより6mm薄いことをアピールしている。具体的な製品名は出さなかったが、この他社製品はGalaxy Foldのことを指しているものと思われる。この情報が正しいとすれば、薄さではMate Xがリードすることになる。
HUAWEI Mate Xは折りたたんだ状態でディスプレイ間の隙間ができないのも特筆すべき点だ。独自のヒンジ技術に100種類以上の部品を使うことで、このような形状を実現したという。Huaweiは「ファルコン・ウイング・デザイン」と呼んでいる。開いた状態では幅146.2、厚さ5.4mmと大きくスリムになる。Galaxy Foldは側面上下の画像が公開されていないが、イメージ動画などを見る限り、ディスプレイの間にわずかな隙間が出来上がっているようだ。
メインメモリ/内蔵ストレージはGalaxy Foldが12GB/512GB、HUAWEI Mate Xが8GB/512GBでGalaxyの方がメモリは大きい。プロセッサはGalaxy Foldが7nmプロセスの64ビット8コアとしか表記されておらず、プロセッサ名は公表されていない。Mate Xは「Kirin 980」と5Gモデム「Balong 5000」を採用している。Galaxy Foldは外部メモリスロットがないが、Mate Xは最大256GBのNMカードを利用できる。バッテリー容量はGalaxy Foldが4380mAh、Mate Xが4500mAhで大差ない。
指紋センサーは、「Galaxy S10」やHUAWEI Mate 20 Proなど両社の最新機種ではディスプレイに内蔵しているが、折りたたみスマホでは厚さの制約があるためか、両機種とも側面に搭載している。
Galaxy Foldの通信規格は公表されていないが、HUAWEI Mate Xは5Gに対応する。この大きなディスプレイは5Gでこそ生きるともいえるが、Galaxy Foldについては続報を待ちたい。
カメラの搭載位置やレンズの数も違う
カメラはGalaxy Foldは合計6つを搭載。アウトカメラとして広角、超広角、望遠レンズ、インカメラとして4.6型ディスプレイ面にはシングルカメラ、7.3型ディスプレイ面にはデュアルカメラを搭載。HUAWEI Mate XはLeicaとの協業で開発した広角、超広角、望遠レンズの3つを搭載したのみ。自分撮りをする際に本体を裏返す必要があり、開くと自分撮りができないのはマイナスだが、自分撮りでもアウトカメラと同じ画質で撮影できるのはメリットといえる。
価格はどちらも桁違い
気になるお値段は、Galaxy Foldが1980米ドル(約22万円)、HUAWEI Mate Xが2299ユーロ(約29万円)で、ハイエンドスマホが2〜3台買えてしまう。ディスプレイ2〜3枚分のコスト、複雑なヒンジ構造などを考えると致し方ないが、手軽に購入できるレベルではない。2機種ともいち早く触りたい製品なのは間違いないが、この価格帯では、かなりユーザーを選ぶことになりそうだ。
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