「Galaxy Fold」の使い勝手をじっくりと検証する 24万円の価値はある?(5/6 ページ)
サムスン電子の折りたたみスマートフォン「Galaxy Fold」が10月25日に発売された。閉じた状態は4.6型のディスプレイが表示され、開くと7.3型のワイドなディスプレイを利用できるのが最大の特徴。約4日と短期間ながら試用する機会を得たので、実際の使用感をお伝えしたい。
QWERTYキーの文字入力がはかどる
日本語入力システムは「Galaxyキーボード」がプリセットされており、メインディスプレイとカバーディスプレイで個別に設定ができる。初期状態だと、日本語はメインディスプレイがQWERTYキーボード、カバーディスプレイがテンキーが設定されている。開いた状態では両手を使って文字入力するので、QWERTYキーボードを使うのが自然だ。
QWERTYキーボードは、左右端にスペースを空ける表示と、左右に寄せて中央にスペースを空ける表示に切り替えられる。前者の方が各キーの表示が大きいが、後者の方がキーは小さいが指の移動は少なく済む。好みで切り替えるといいだろう。
一般的なスマホだと、縦向きでのQWERTYキー入力は厳しいが、Galaxy Foldは開いた状態の幅は117.9mmと太いので、縦向きでもスムーズにQWERTYキー入力ができる。なお、メインディスプレイでも設定からテンキー(フリックあり、なし)に変更することはできる。
カバーディスプレイは、言うまでもなくテンキーの入力が最適だ。本体幅が細いので片手でもスムーズに入力できる。
サードパーティーの日本語入力システムも利用できる。試しにATOKを入れてみたが、カバーディスプレイとメインディスプレイ、どちらも問題なく利用できた。なお、文字入力ソフト自体をカバー/メインディスプレイで個別に変更することはできない。
その他の機能
カメラは背面に超広角+広角+望遠という3つのレンズを搭載。スペックを見る限りはGalaxy S10/S10+と同じだ。アウトカメラは本体を閉じていても開いていても利用できる。閉じた状態だと片手でサクッと撮れ、本体が安定するので手ブレも起こしにくい。カバーディスプレイが小さいので撮影内容の確認はしにくいが、これは大きなメリットだ。開いた状態だと両手持ちは必須。手ブレが起きないよう注意が必要だが、大きな画面で被写体を事細かに確認できるのがメリットだ。
インカメラは、カバーディスプレイの上に1つ(カバーカメラ)と、メインディスプレイの上に2つ(サブカメラ)を搭載しており、本体を閉じていても開いていても自分撮りができる。セルフィーはどちらも背景ぼかしが可能だが、深度測定カメラを備えているサブカメラの方が自然なボケ具合になる。
指紋センサーは側面に搭載している。閉じ状態と開いた状態で自然に置ける指は異なる。例えば筆者は左手でスマホを使うので、Galaxy Foldを閉じた状態だと左中指、開いた状態だと右親指が自然と置ける。指紋は複数登録できるので、閉じた状態で解除する用と、開いた状態で解除する用の2パターンを登録しておくといいだろう。
顔認証は、一度登録すれば、閉じた状態でも開いた状態でも使える。本体を開けばスワイプ不要でロック解除されるので便利だ。なお、顔認証のデータは1つしか登録できない
スクリーンショットは電源キーとボリュームダウンキーの同時押しで行う。閉じた状態だと簡単だが、開いた状態だとちょっと押しにくい。
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