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KDDIや富士通、災害対応で「ヘリコプター基地局」の実証実験
KDDIらは、小型携帯電話基地局を搭載したヘリコプターを用いて通信エリア外のでの通話やSMSを行う実証実験に成功。災害時における携帯電話の利用が困難なエリアでの通信手段確保と迅速な救助要請対応が可能になるとしている。
KDDI、KDDI総合研究所、新潟県魚沼市、富士通は、11月6日に小型携帯電話基地局を搭載したヘリコプター(ヘリコプター基地局)を用いた実証実験に成功したことを発表した。
実験ではヘリコプターに小型・軽量化した携帯電話基地局を載せ、上空から電波を発射して通信エリア外の一部をエリア化。本来は通信エリア外にある携帯電話の位置推定と、ヘリコプター基地局によりエリア化された範囲内での通話やSMS、GPS情報の取得を行った。エリア化可能な範囲は約1.6~2.0km。
災害時の被災者特定が困難な状況下でも、携帯電話から発信される電波を補捉して携帯電話の在圏状況や位置推定が可能になる。それをもとに通信エリアの構築や、国や自治体からの救助要請などへの対応が行えるという。実証実験では魚沼市消防署と遭難救助訓練を実施し、迅速な遭難者捜索が行えることを確認した。
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