ニュース
KDDIが日本初の「船舶型基地局」を運用 北海道のエリア復旧に
KDDIが9月8日、日本で初めて「船舶型基地局」を運用開始。海底ケーブルル敷設船「KDDIオーシャンリンク」を日高沖に停船させた。陸上の基地局が十分に機能していない場所でも、au携帯電話が利用できるようになる。
KDDIは北海道胆振地方中東部で発生した地震に伴い、9月8日に日本初となる「船舶型基地局」の運用を開始。KDDIグループが所有する海底ケーブルル敷設船「KDDIオーシャンリンク」を日高沖に停船させ、海上からエリア復旧を図る。地震による停電の影響で、陸上基地局が十分に機能していないエリアでも、ユーザーはau携帯電話を利用できるようになる。
KDDIオーシャンリンクは被災地域に向けて飲料水や非常食、フィーチャーフォンやスマートフォンの充電スポットも運搬しており、物資の面でもサポートする。またWi-Fiスポットも提供する。
船舶型基地局は、陸上の被災状況に影響されない海上から被災エリアをカバーするためのもの。2011年の東日本大震災で道路の寸断や光ケーブルの切断により、陸路からの基地局復旧に時間がかかった経験から運用に至った。関連機関の協力のもとで実証試験や訓練を実施し、いざというときの使用に備えていた。
関連記事
- 総務省が“災害対策に有効”と判断した「船上基地局」とは
ドコモとKDDIが参加した広島県呉市での「携帯電話基地局の船上開設に向けた実地試験」。結果を検証した総務省中国総合通信局はこのほど、“船上基地局は災害対策に有効”と報告した。 - KDDI、海上保安庁の船舶に実験基地局を開設――11月下旬に実地試験
KDDIが、海上保安庁の船舶に携帯電話基地局(実験基地局)を開設し、11月下旬に広島県で実地試験を行うことを発表した。災害時の運用を想定しており、海上から被災地をカバーすることで、さならる早期復旧を目指す。 - auが北海道のユーザーに対する通信速度制限を解除 地震被災者支援の一環
auが北海道に住所を有する契約に対する通信速度制限解除措置を実施した。地震被災者支援の一環だ。 - KDDI、北海道の一部地域で充電設備と公衆無線LANサービスを無料開放【更新】
- 3キャリアが北海道地震に伴う支援措置 ドコモはデータ通信の速度制限解除も
ドコモ、KDDI、ソフトバンクは北海道胆振地方中東部で発生した地震を受けて支援措置を実施する。基本使用料の減免や料金支払いの延長など。ドコモはデータ通信の速度制限解除も行う。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.