KDDI、船舶向け衛星通信サービス「Certus350」提供開始
KDDIは、2月1日から船舶向け衛星通信サービス「Certus350」を提供開始。地球全域で高品質音声コーデックの採用によるクリアで安定した通話品質や、最大704kbpsに対応する快適なデータ通信を可能としている。音声通話は最大3回線で同時でき、提供プランは料金に含まれる無料データ量に応じて7プランを用意する。
KDDIは、2月1日から船舶向け衛星通信サービス「Certus350」を提供開始。本サービスは米イリジウムが提供する衛星通信サービス「イリジウムCertus」を元ととしている。
両極地方を含む地球全域をサービスエリアとしてカバーし、高品質音声コーデック採用によるセルラー電話並みの通話品質や快適なデータ通信が可能。サービス開始当初は最大352kbpsに対応し、2019年夏には704kbpsにアップグレードする他、別途端末を購入すれば今後1.4Mbpsにまで対応可能となる予定。
地上から衛星までの距離が780kmと低軌道衛星のため音声やデータの送受信の遅延性が低く、最大3チャンネルでの同時通話が可能。周回衛星のため衛星を追尾する必要がなく、衛星追尾型よりも小型・軽量で故障が少ないだけでなく低コストで利用できる。また、2020年以降にはGMDSS(世界海洋遭難安全システム)の正式適用を受ける予定。
提供プランは料金に含まれる無料データ量に応じ、0MB、50MB、100MB、250MB、1GB、5GB、10GBの7プランを用意。2019年10月頃にストリーミングデータ通信(帯域確保型)、2019年下期に船員個人向け電話/データのプリペイドサービスを提供する予定で、今後は陸上や航空機向けにも段階的に行っていく。
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