新「iPhone SE」に触れて「満足した」「残念だった」ところ どんな人にオススメ?(2/3 ページ)
現行モデルと比べて相対的にコンパクトながら、中身は最新モデルに近く、それでいてリーズナブルというのがiPhone SEの定義だ。間もなく発売される第2世代のiPhone SEは、それを満たした端末なのか。発売に先立ち実機を試用することができたので、そのレビューをお届けする。
iPhone 11シリーズとほぼ同等のパフォーマンス
A13 Bionicを採用しているだけに、処理能力は非常に高い。iPhoneはもちろん、現行のスマートフォンの中でも最高峰といえる性能だ。まずは以下に掲載した、「Geekbench 5」のスコアを見てほしい。シングルコアスコアは1324でiPhone 11シリーズとほぼ同じ。マルチコアスコアも3347と高い。GPU性能を測るComputeでも、6409と高い結果が出た。
ただし、マルチコアスコアはiPhone 11シリーズよりやや低く出ることもあった。ボディーが小さいゆえに、発熱でピークパフォーマンスが出る時間が短くなっていた可能性はありそうだ。ちなみに、Geekbench 5に表示された情報を見ると、メモリ(RAM)は3GB搭載されているようだ。iPhone 11シリーズより1GB少ないが、シングルカメラで、かつディスプレイの解像度も低いため、コストとの兼ね合いを見てこの容量になった可能性がある。
「AnTuTu Benchmark」でもスコアを測定してみた。こちらの合計点は、47万6693。iPhone 11シリーズは3機種とも50万点を超えているため、わずかではあるが数値は低く出ている。AnTuTu BenchmarkはCPUやGPU単体ではなく、メモリなども含めた総合得点を出すベンチマークアプリのため、A13 Bionic以外の要素がスコアに反映されたと思われる。
実利用環境でも、パフォーマンスの高さははっきり分かる。例えばゲームだが、「PUBG MOBILE」のように3Dグラフィックスをふんだんに活用したアプリも、スムーズに動いた。動画の編集もスムーズに行える。第2世代のiPhone SEは、4K動画の撮影に対応しているが、この解像度で撮った動画もサクサクと編集できた。尺が長いと書き出しに時間がかかることはあるが、スマートフォンでここまでの処理ができれば十分だ。
上記のスコアを踏まえると当然ともいえるが、第2世代iPhone SEで動作が遅くなるようなアプリは、他の端末でも十分なパフォーマンスを発揮できないだろう。豊富なアプリの資産があるのは、iOS端末の魅力。第2世代iPhone SEは、その恩恵をフルに生かせる端末といえそうだ。
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