レビュー

望遠から超広角までトリプルカメラの画質が安定 「OPPO Find X2 Pro」で感じた“進化”荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(4/4 ページ)

トリプルカメラを持つ「OPPO Find X2 Pro」は、カメラに独特のギミックがあった前モデルから“清く正しく”進化。メインとなる広角カメラに加えて望遠、超広角を利用すれば、撮影の幅もぐんと広がる。気になるカメラ機能をチェックしてみた。

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人と夜編:暗所に強いカメラは健在

 続いて、人物編である。

 超広角から5xまで同じ位置から撮ってみたのでダダダッとどうぞ。


超広角で人物。ちゃんとこの大きさでも顔は検出している。

1x

2x。人を撮るにはこのくらいの画角が使いやすい

5x。背景の情報が減ったせいか肌の色が他とちょっと違う。広角カメラでもこのくらいが良かった気がする

 で、以前の機種もそうだったが、人物を見つけると「縦位置」って表示が出ちゃう。

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「縦位置」ってなんだよ、カメラは横位置だよ、と突っ込んでやってください

 これは誤訳なので気にしないように。英語では縦位置写真をポートレート、横位置写真をランドスケープと言うので、翻訳時に「人物」あるいは「ポートレート」とすべきところを、間違って「縦位置」にしちゃったのだろう。

 続いてポートレートモードで背景ぼかし。


ポートレートモードはいわゆる背景ぼかし。柱のボケ具合もよし。髪の毛の処理もけっこういい感じだ。2xで撮影

 曇天下とはいえ、もうちょっと肌の色が健康的だとうれしかったけど、写りのバランスはよい。ちょっとホワイトバランスが難しかったか。

 こちらは室内でのポートレートモードだけど、悪くない。


1xでポートレートモード。床のタイルをみると遠くなるほどぐぐっとボケているのが分かる

 なお、AIビューティー機能は真ん中くらいの強さにしてある。

 自撮りは3000万画素。


インカメラでポートレートモードに挑戦

自撮りなのでビューティー系はやや強めに。彼女の右肩がボケちゃったのは残念

 自撮り時は美肌、顔の細さ、目の大きさなど細かく設定することができる。


自撮り時は顔の各部分についてどのくらいビューティー化するか指定できる

 続いて夜。当然ながら夜モードを持っており、きれいな夜景を撮ってくれる。


もはや必須の夜モード。何秒もじっと待たなくてもOK。1~2秒くらいでよい

ナイトモードは素晴らしいでき。ハイライト部もちゃんと残しているし、暗部は持ち上げすぎずに夜景らしさを保っている。これはよい

 このカメラ、暗所にけっこう強くて、夜モードに切り替えなくても「写真」のままでもそこそこきれいに撮ってくれる。これはよい。「デュアルネイティブISO」機能が働く結果だ。普通、イメージセンサーはセンサーネイティブの感度を持っていて、それを増幅して高感度にしているため、感度を上げるとノイズが増える。一方、デュアルネイティブはネイティブISO感度を低感度側と高感度側の2つ持つことで、それぞれに適した画質を得られるもの。

 ただ、夜モードとの違いはダイナミックレンジ。同じ位置で撮り比べたものを、等倍表示にして並べてみた。写真モードで「夜」判定されたものが左、夜モードに切り替えて撮ったのが右だ。

 ディテールのくっきり感と、ハイライト部の白トビの有無に差が出てくる。夜モードにして撮りたくなる。


写真モードで「夜」と判断されたものと、夜モードで撮ったもののハイライト部を比べて見た。夜モードで撮る価値あり

清く正しいハイエンドトリプルカメラに進化した

 そんな感じで、ものすごく正統的に進化していた。

 先代のFind XやReno 10x Zoomではポップアップ式カメラというギミックや、ペリスコープ式(屈曲光学系)の望遠カメラなどハード的なユニークさで目立っていたけど、あれは助走期間だったのかーって思えるくらい、今回のFind X2はとうとう真っ向勝負にきたって感じだ。

 ディスプレイのクオリティーも上がったので撮影時や再生時も気持ちいい。

 超広角カメラも望遠カメラも良くなったので、超広角から望遠まで、昼から夜までいつでも使えるハイエンドカメラスマホとしてトップグループに食い込んできたといっていいかと思う。

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