iOS 14で追加された「翻訳」アプリの実力は? Google翻訳との比較も(2/2 ページ)
iOS 14では、新たに標準アプリとして「翻訳」アプリが追加された。日本語を含めた11言語に対応。アプリの構造はシンプルで、言語を2つ選択し、マイクボタンを押して話すと、もう片方の言語に翻訳される。
使い勝手はどう?
話者の滑舌にもよるが、筆者が日本語と英語での翻訳を試してみた範囲では、しっかり訳せている印象を受けた。まれに、「その訳で大丈夫なのだろうか」と思うこともあったが、意思疎通を目的としている分には、十分実用に耐えられるレベルだろう。
試しに、駅に向かうための道を聞くフレーズで、「~してください」の丁寧度を変えて翻訳してみたところ、「Can you~/Could you~/I'd appreciate it if you could~」といった距離感の違いをしっかり反映してくれた。
一方、ちょっと意地悪して「今日はありがとうございます。お仕事は何をなさっているのですか?」という複数の文章を並べて翻訳したところ「Thank you for your help today. What are you doing?」と表示された。Google翻訳アプリで同じ翻訳を試みると「I look forward to working with you today. What are you doing at work」と訳された。
筆者はさほど英語が得意ではないが、思い描いたイメージに近かったのはどちらかというとGoogle翻訳の結果の方。場面やフレーズにもよるとは思いますが、一日の長を感じる場面はまだあるかもしれません。
一方で、翻訳アプリの方が使い勝手がよいと感じたのは、翻訳した履歴が自動で残されているということ。お気に入りとして登録せずとも残っているので、「さっき訳したアレ、何だっけ?」と再検索せずに、すぐ調べ直せるのは親切だ。
フレーズ中の単語の発音や意味も確認できるし、自分がフレーズを発音して、それが正しく認識されるかどうかを試すにもよい。昨今は海外旅行に気軽にいける状況ではないが、まずは語学学習などで活躍しそうだと感じた。
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