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夏のハイエンドスマホ4機種で撮り比べ(前編):超広角から望遠まで画質チェック荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/4 ページ)

2021年の夏は、シャープとライカが協業して生まれた「Leitz Phone 1」や、ソニーの「Xperia 1 III」などのハイエンド端末が多く発売された。いずれも特徴的なカメラ機能を搭載しており、撮影時の画像の色味もさまざま。実際に同じ場所、同じ時間に撮影して比べてみよう。

超広角から望遠までまとめて画質チェック

 では超広角から望遠まで撮り比べる。撮影は標準の写真モード(Xperia 1 IIIの場合は「BASIC」モード)で、AIやシーン認識、オートHDRなどはオンにしてある。基本的に全て同じ位置で撮影しているので(手持ちなので微妙な中心のずれはご勘弁を)、それぞれ写る範囲がどのくらい違うか見てもらいたい。

 さらに、青空や赤の表現などに注目。けっこう違いがあるのだ。

超広角の迫力がたまらん編

 超広角から順番に行こう。一番超広角なのが13mm相当のGalaxy S21 Ultra 5G。続いて、OPPO Find X3 Pro、Xperia 1 III、AQUOS R6という順番。超広角であればあるほど広い範囲が写る。その分遠近感も強く、上手に使うとめちゃ迫力のある写真になる。

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AQUOS R6。19mm相当でF1.9。発色はナチュラルで派手さを抑えたデジカメっぽい写りだ。さすが1型センサーの超高画質

Xperia 1 III。16mm相当でF2.2。色は鮮やかだけどあまり盛らないソニーらしい高画質。極めて素直できれいな絵だ

Galaxy S21 Ultra 5G。今回最も広角の13mm相当でF2.2。超広角ならではの大迫力を楽しめる。色も鮮やかでHDRの効きもよく、明暗のバランスが取れている

Find X3 Pro。Galaxy S21 Ultra 5Gに次ぐ超広角。HDRが強く効き、けっこう「盛った」写りになるのが特徴。青空もくっきり

 写る範囲(画角)の差のみならず、青空の表現や赤い門の写りに差が出て面白い。Xperia 1 IIIは青空があっさりめ。AQUOS R6はちょっと抑え気味でナチュラルだけど地味に見える。

 Find X3 Proがシャドー部を持ち上げてより赤が映える写りになっている。やり過ぎ感もあるけど、一番見栄えがするのは確かだ。

メインカメラ(広角)がキレイなのはどれだ?編

 続いてメインカメラとなる広角カメラ編。AQUOS R6はシングルカメラだけど、ここではカメラアプリ上のズームアイコンに従って撮影している。基本的に一番いいセンサーとレンズを搭載しているのがこの広角カメラだ。超広角編と同じ位置から撮っている。

 広角カメラの画角はどれもほぼ同じ。写りの傾向は、Find X3 Proがわざとらしいくらい赤が鮮やかだ。いい感じにナチュラルなのがXperia 1 IIIとGalaxy S21 Ultra 5Gなのだが、Find X3 ProのHDRを強くかけて「コテコテにしましたわ」感も見栄えがするし。思ったより差が出て面白い。


AQUOS R6。シングルカメラなので超広角カメラの24mm相当部分を切り出してデジタル処理をしたもの。これがデフォルトの画角だ。もともとの画質がいいので、ディテールまでしっかり撮れる

Xperia 1 III。24mm相当でF1.7のメインカメラ。センサーサイズはやや大きめの1200万画素で、写りもHDRがうまくかかって明るく爽やかなうつり。さすがソニー

Galaxy S21 Ultra 5G。24mm相当でF1.8。センサーは何と1億画素。そこから1200万画素の絵を作っているので、ディテールも素晴らしい。発色は派手だが不自然さはない

Find X3 Pro。他の3機種と比べて陰になっていた赤い門がぐぐっと持ち上げられて赤がすごく鮮やかに出ている。このHDRらしい派手さには好みが分かれるかも

 では、望遠カメラの性能を見てみよう。

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