ソニーのワイヤレスインターネット「NURO Wireless 5G」が始動 大手キャリアの5Gホームルーターと何が違う?:5分で知るモバイルデータ通信活用術(2/2 ページ)
ソニーネットワークコミュニケーションズが、ローカル5Gを活用したホームインターネットサービス「NURO Wireless 5G」の提供を開始しました。大手キャリアの5G対応ホームインターネットサービスとは何が違うのか、分かっていることをもとに解説します。
ルーター(端末)の代金
大手キャリアのワイヤレスホームルーターは原則として「買い切り」、つまり購入する必要があります(SoftBank Airでは、5G非対応モデルのレンタル提供もあります)。各社のオンラインショップ(または直営店)における販売価格(税込み)は以下の通りです。
- home 5G HR01(NTTドコモ):3万9600円
- Speed Wi-Fi HOME 5G L12 NAR02(au):4万3200円
- Airターミナル5(ソフトバンク):7万1280円
これらの端末と組み合わせる料金プランでは、回線契約に伴う36カ月間の割引(ドコモは「月々サポート」、auは「毎月割」、ソフトバンクは「月月割」)があるため、3年間同じ端末を使い続けると割引総額が本体価格を相殺して「実質0円」となります。
4G時代とは異なり、これらの端末用の料金プランには定期契約の設定がなく、契約解除料も設定されていません(※2)。ただし、3年以内に解約をすると割引が失効する他、端末を分割払いで購入した場合は残債も残ります。プラン自体にはいわゆる“縛り”の効果はありませんが、割引が実質的に縛りの効果をもたらしています。
(※2)念のための注釈ですが、UQコミュニケーションズの「WiMAX +5G」では、auを除くMVNOにおいて定期契約や契約解除料の設定があるケースもあります
これに対して、先述の通り、NURO Wireless 5Gはルーター自体がレンタル提供となり、その料金は月額料金に内包されています。解約した場合は端末を返却すればOKです。「解約した後に端末だけ残ってもなぁ……」ということもありません。
利用開始から7日間は試用期間なので、「思ったようなパフォーマンスが出なかった」という場合でも、7日以内に解約すれば各種費用が一切発生しません。ただし、ルーターを返却しなかった場合、あるいは返却時に破損していた場合は6万1500円の「機器損害金」が請求されるので注意してください。
ローカル5Gのメリットをどこまで生かせるか?
制度上、FWAは小規模展開が前提です。ローカル5Gを活用するFWAであるNURO Wireless 5Gも、提供される場所が非常に局所的になるものと思われます。
スマホなどでも使われるキャリアの5Gは、移動しながら使うことを検討しつつエリアを構築しなければなりません。それに対して、NURO Wireless 5Gは移動しないで使うことが前提となるため、ユーザーに“ピンポイント”かつ“最適”な通信環境を構築しやすいということでもあります。
使うユーザーが限られるということは、不意な混雑による速度低下も起こりづらいということでもあります。実際に使ってみないと分からない面もありますが、使える場所では今までの5Gホームルーターとは段違いに快適な通信を期待できます。
ある程度の規模を持つ集合住宅に住んでいるという人は、NURO Wireless 5Gに注目すると良いかもしれません。
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