レビュー

「Xperia 1 IV」が19万円台でも納得できる理由 実際に使って分かったこと(1/3 ページ)

ソニーのフラグシップスマートフォン「Xperia 1 IV」が、ドコモ、au、ソフトバンクから発売されたが、一括価格はいずれも19万円台。ネットでも「高い」という声が目立つが、価格に見合う価値があるのか。実際に購入して、カメラ、ゲーム、音楽などの面から検証した。

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 ソニーのフラグシップスマートフォン「Xperia 1 IV」が、ドコモ、au、ソフトバンクから発売されたが、一括価格はいずれも19万円台。Xperia 1 IVに限らず、ハイエンドスマホの価格が高騰しているが、ネットでも「高い」という声が目立つ。今回、筆者はXperia 1 IVを自腹購入したので、「本当に19万円の価値があるのか」という視点でレビューしてみる。

申し分ないハイエンドなスペックとなったXperia 1 IV

 まず、Xperia 1 IVの使用感を簡単にまとめていく。値段はさておき、機能面に不自由を感じる点は少ない。核となるプロセッサは高性能なQualcomm Snapdragon 8 Gen 1を採用し、メモリは12GB、ストレージは256GBと、2022年発売のハイエンドスマートフォンとしては標準的なものになっている。最新の高性能を要求するコンテンツでも問題なく動作するものだ。

 6.5型の有機ELディスプレイは4K解像度に対応している。業務用のマスターモニタークラスの色表現、21:9比率の縦長のアスペクト比を継承しつつ、Xperia 1 IIIよりも最大輝度が向上しているため屋外でも画面が見やすくなった。加えて、本体のスピーカーも非常に高品質な仕上がりとなっており、動画を視聴する際でも高画質、高音質でコンテンツを楽しむことができる。

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画面が縦長なこともあって好みは分かれる商品だが、ブラウジングやSNSの閲覧時に表示できる情報量が多い点は魅力だ

 以前からニーズのあるイヤフォンジャック、microSDスロットもしっかり備えている。大量に撮影した写真や動画だけでなく、大容量の4Kコンテンツやハイレゾ音源を保存する用途にも向いている。


有線イヤフォンからのサウンドも高音質で楽しめる。DSEE Ultimateをはじめとした高音質化機能に加え、360Upmixという仮想的に360 Realty Audioを再現する機能が新規で追加された

 バッテリー容量は5000mAhに増量している。体感的に電池持ちがよく、Xperia 1 IIIよりもバッテリーは長持ちだ。加えて、「いたわり充電」というバッテリーの劣化を抑え長持ちさせる機能も備わっている。近年ではスマートフォンを長期利用するニーズも多いことから非常に魅力的な機能だ。

 売りのカメラ性能は、秒間20コマの連写性能や望遠レンズの可変機構などは注目に値する。撮れる写真は近年のスマートフォンに多い派手なものではないが、自然かつキレイに仕上がる。過度なエフェクトがかかっていない関係でInstagramなどにアップロードする際に編集がしやすいという利点もある。


85-125mmの光学式可変望遠レンズなどの意欲的な機能も多いXperia 1 IV

何枚か試し撮りをしたが、オートのBASICモードを使用して自然な色味で撮影ができる。Photo Pro自体はマニュアル撮影を推し出しているため、難しいというイメージを持たれる方もいると思うが、オートで撮影するのであれば操作は難しいものではない

HDR合成も機能するので、夜景もキレイに撮れる。一方で夜景モードのような機能がXperia には備わっていないため、撮って出しの写真では他社のスマートフォンに慣れてしまうと物足りなさを感じることもあった

 Xperia 1 IVでは187gと近年のプレミアムクラスと呼ばれるスマートフォンの中ではかなり軽量な機種となる。日本でもニーズの大きい防水・防塵(じん)や、おサイフケータイ対応を始めとした各種ローカライズにも抜かりはない。eSIMを加えたデュアルSIM対応に加え、販売される事業者以外の幅広いバンドに対応している。キャリアを乗り換えた際にも、対応バンドを気にしなくていい点はありがたい。

 ここまでXperia 1 IVの使い勝手を紹介してきたが、これ1台と決めたスマートフォンとしては申し分のないものだ。基本スペックが高いこと、バッテリー面の劣化を抑える機能を備える点から長く使う上でも安心して利用できると感じた。

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