OPPO「Reno8」シリーズに触れる 大胆な背面カメラデザインが印象的:山根康宏の海外モバイル探訪記
日本ではミドルハイレンジを中心に展開するOPPO。その主力が「Reno」シリーズだ。今回は海外で発表された最新作「Reno8 Pro 5G」「Reno8」を紹介する。
日本ではミドルハイレンジモデルを中心に展開しているOPPO、海外でもハイエンドの「Find」シリーズよりも、多彩なラインアップを誇る「Reno」シリーズを主力モデルとして投入しています。最新の「Reno8」シリーズはプロセッサこそミドルハイレンジですが、カメラ性能は上位モデルに負けません。OPPOが開発した画像処理AIエンジン「MariSilicon X」も搭載しており、夜景や動画撮影を苦にしないモデルになっています。
最上位モデルの「Reno8 Pro 5G」のディスプレイサイズは6.7型(1080×2412ピクセル)、プロセッサはMediaTekのDimensity 8100-Maxを搭載します。カメラはメイン5000万画素と超広角800万画素、マクロ200万画素の3つ。ハイエンドモデルと比べるとやはり若干非力な部分はありますが、最初に述べたように独自開発のNPU、MariSilicon Xを搭載しています。
背面を見ると、カメラ部分が緩やかな曲面で背面とつながっています。このデザインは上位モデルの「Find X3」「Find X5」シリーズが採用していたもので、Findシリーズを他の製品と差別化する要素でもありました。
一方、ここ数年のRenoシリーズは他社同様に背面の左上に長方形の台座を乗せたデザインだったのです。Reno8シリーズはFindシリーズと共通のカメラ周りのデザインとすることで、独自チップを使った強力なカメラ性能を有することをアピールしようとしているのかもしれません。しかもカメラ台座部分の面積はかなり大きく、背面上部の3分の2程度を占めています。ぱっと見するだけでも「ただモノならぬカメラを乗せている?」と思えるでしょう。
本体デザインは側面のエッジを立てた最近の流行に乗った形。電源ボタンの緑のラインはOPPOのコーポレートカラーです。こうして見ると、カメラ部分の出っ張りはあまりありません。
実際にカメラを使ってみましたが、日中や明るいところではMariSilicon Xの威力はあまり感じられません。ところが夜間の撮影を行ってみると、夜景モードでも保存は一瞬。一般的なスマートフォンは夜景モードでの保存に数秒かかりますが、Reno8 Proなら夜景の連写も問題なくできそうです。また夜間の4K動画撮影も明るくしっかりと記録できます。OPPOはMariSilicon Xを上位モデルだけではなく、今後は1つ下のクラスの製品にも拡大することで夜間撮影の強さで他社との競争に打ち勝とうとしています。
さて、姉妹モデルとして登場した「Reno8」は、Reno8 Proのスペックを抑えたモデル。プロセッサはMediaTekのDimensity 1300、ディスプレイは6.4型(1080×2400ピクセル)。カメラ性能は同等ですがMariSilicon Xは搭載していません。こうして見ると、Reno8は従来のRenoシリーズ、Reno8 ProはFindシリーズとの橋渡し役的なモデルのようにも見えます。なお、両モデル共にインカメラは3200万画素、バッテリーは4500mAh、80Wの急速充電に対応します。
スマートフォンのカメラは画質面では各社で差がなくなりつつあります。また、5000万画素クラスのカメラをミドルハイレンジモデルが搭載することも珍しくなくなりました。OPPOはカメラ部分のデザインや、上位モデルにMariSilicon Xを搭載することで「他とは違うカメラ体験」を提供しようとしているのでしょう。OPPOの目指すカメラの差別化にも注目したいものです。
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