NTTドコモがオンライン接客サービスを開始――「リアルとネットの融合」は実現するか:石川温のスマホ業界新聞
NTTドコモが2月28日から「ドコモのオンライン窓口」の運用を始める。対面相手として近隣のドコモショップも選べることが特徴だが、そこにはショップの雇用維持という側面もありそうである。せっかくショップと会話できるというのなら、そのメリットを生かせるサービスになってほしいなと思う。
NTTドコモは、オンライン接客サービス「ドコモのオンライン窓口」を2月28日から開始すると発表した。
この記事について
この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2022年2月18日に配信されたものです。メールマガジン購読(税込み月額550円)の申し込みはこちらから。
このサービスの特徴は、ドコモショップスタッフがドコモショップ店頭と同様に、ユーザーの対応をオンラインで行うというものだ。
スマートフォンやパソコンからアクセスし、オンラインで接客して欲しい日時を予約。その際、近所や馴染みのドコモショップを選ぶこととなる。ビデオ通話でドコモショップ店員とつながり、相談しながら料金プラン変更などをできるというものだ。
オンラインで完結するのであれば、何も近所のドコモショップを指名する必要もないように思う。ただ、NTTドコモ的には、リアルの店舗を閉鎖していく一方で、代理店の雇用を維持するという意味合いもあって、こうした仕組みになっているのだろう。現状では、ショップ内や拠点などでオンライン接客を行う。
しかし、今後、テレワークとして、スタッフの自宅から接客できるようになれば、スキルを持ったスタッフが子育てや介護などでリアル店舗に出勤できないといった環境でも働けるようになれば、働き方改革としては最高ではないか。
ぶっちゃけて言えば、オンラインでの対応なのだから、オペレーションセンターのように一カ所で集中して対応した方が効率がいいような気がしなくもない。
せっかく、リアルのドコモショップにいるスタッフが対応してくれるのであれば、リアルとオンラインを融合したサービスにして欲しい。
近所のドコモショップのスタッフにオンラインで料金プランやサービス、新機種のオススメを聞き、後日、リアルのドコモショップに行って、同じスタッフが続けて、購入手続きなどをやってくれるだけでも、ユーザーの安心感は上がるはずだ。
個人的には、自分で、遠く離れた実家に住む親の料金プランや機種などを、地元のドコモショップにオンラインで相談。すべてが決まったら、親をドコモショップに派遣し、オンラインで対応してくれたドコモスタッフを呼び出してもらって、続きの手続きをしてもらえれば最高だ。
たまにしか実家に帰れないのに、実家に滞在中、親の料金プランや機種を見直そうと貴重な時間をキャリアショップで何時間も過ごすのはあまり無駄な気がしている。
地元のドコモショップにはオンラインで自分が相談し、あとは親がドコモショップに行き、担当者を呼び出し、料金プランを見直したスマホを渡して、設定さえしてもらえばいいぐらいのことはしてもらいたい。
これぐらいのサポートができれば、リアルのドコモショップスタッフが、オンライン窓口で対応するという意味合いが出てくるように思える。
せっかく、ドコモショップスタッフを担ぎ上げるのだから、これぐらいのことは今後、提供してもらいたいものだ。
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